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主人公以外が全員俳優で、生活が世界に全て放送されているという設定が面白いコメディ感満載の映画「トゥルーマン・ショー」。
しかしその奥底に何ともいえない怖さを覚えた人も多いのではないでしょうか。
現実ではありえない話と思ってしまいますが、なんとトゥルーマンのモデルは実在します。それは世界中の誰もが知る大スター。
この映画は私達に何を伝えたかったのか、そして外の世界へ脱出したトゥルーマンのその後はどうなったのでしょうか。
そんな深まる謎について考察します。
実在したトゥルーマンのモデル
トゥルーマンの生活は世界中の人々に筒抜けでした。彼を知らない人はいないほどの有名人です。
そんな突拍子もない構想を練るのに参考にした人物とは、あの世界のスーパースター「マイケル・ジャクソン」。
幼い頃から歌手として注目を浴びていたマイケルは、常に見られていて自由がない生活を送っていました。
存在自体がエンターテインメント
数々の名曲を生み出し、マイケルのその存在自体が1つのエンターテインメントだったといっても過言ではないでしょう。
彼の私生活は誰もが知りたがるネタだったため、メディアが競うように連日報道していました。
その中には根も歯もない噂や脚色した出来事も多く、真実のマイケルとは矛盾したものばかり。
華やかな世界に身を置くスターの姿とは別に、彼は慈善活動家としての側面も持ち合わせていました。
もともと人を喜ばせることが好きだったマイケル。
幼少期には自分の小遣いでキャンディーを買い、近所の子供たちに配っていました。
また街でホームレスを見かけた時にもわざわざ車を止めて、ポケットに入っていたお金を与えて励ましていたという逸話もあります。
こんな事はなかなかできることではありません。確かに人に与えるに十分なお金をマイケルは持っていたはずです。
しかしお金持ちだったとしても無償で誰かに与えるということは誰にでもできることではないでしょう。
マイケルのこういった他者を思う優しさはメディアに取り上げられる機会があまりありませんでした。
なぜなら視聴者である私達がそれを望まなかったのですから。
真実はどこに?
マイケルの報道が真実であろうと偽りであろうと、興味をそそるものなら何でも良かったのです。
彼の考えや真実は彼の頭の中にしか存在しなかったということが、トゥルーマンとの共通点の1つだったのではないでしょうか。
トゥルーマンの行動は一部始終世界中に流されていましたが、外の世界へ飛び出す時の彼の頭の中を視聴者が覗くことは不可能。
彼が何を思い考え行動したのか、真実は彼しか知らないのです。
コメディに潜む怖さ
登場人物達が不自然に商品の宣伝をしたり、主人公の予定外の動きに対応できず裏方が見えてしまうなど笑えるシーンがあります。
そんないかにもコメディらしいシーンが盛り込まれている「トゥルーマン・ショー」。