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ジム・キャリーはかつて超絶的な顔芸を武器に、世界中を爆笑の渦に巻き込んだハリウッドの人気コメディアンでした。
1997年製作の本作『ライアーライアー』はそんなイケイケだった頃のジム・キャリーがその芸人魂を存分に発揮した映画です。
ゴールデン・グローブ賞のコメディ部門で主演男優賞を獲るなど、キャリーの演技は高く評価されました。
今回はそんな爆笑映画の魅力を掘り下げます。嘘をつけないというお笑い設定や少年マックスの誕生日の願いが現実になった理由や監督の描く愛。
そういった点を幅広く解説してゆきます。
少年マックスの願いが魔法になった理由とは
作中では誕生日ケーキの願い事が現実になります。しかしそもそもなぜそのような習慣が生まれたのでしょう。
誕生日ケーキのお願い事はいつから始まったのか
「誕生日になぜ子どもが願い事を口にするのか?」などといえばNHKの某人気番組にもぴったりなトリビアです。
これは紀元前の古代ギリシャ時代にまで話がさかのぼります。
ギリシャ神話に出てくるアルテミスという女神の誕生日を祝うためにケーキを焼いたというのが起源なのだそうです。
アルテミスは月の女神だったため、暗闇でケーキにロウソクを立てることで月をイメージしたといいます。
願い事を口にするのは、ロウソクの煙が天界に通じていると思われていたからとのこと。
それがいつしかアメリカに伝わることで子どもが年の数だけロウソクを立て、それを吹き消すときにお願い事をするという習慣に変わりました。
ちなみに日本にその習慣が伝わったのは太平洋戦争後、マッカーサー率いるGHQがもたらしたものだといわれています。
キャンセルのお願いが叶わなかった理由とは
パパが1日でも嘘をつかないようにという少年マックスの切なる願いは魔法のようにみごとに叶いました。
それも古代ギリシャ時代から約5千年以上も続いている宗教的な伝統儀式の力からなのかもしれません。
マックスが心の声としてそれを願うことや同時に部屋のカーテンが揺れる演出も冴えていました。
その願いを知ったジム・キャリー演じる父フレッチャーは、翌日マックスにケーキの前でそれを取り消すように命じます。
が、そのキャンセルのお願いは叶わず彼はなお苦しめられることになります。それはおそらく時間帯が昼間だったからかもしれません。
何といっても誕生日の神・アルテミスは月の女神さまなのです。
子どもが魔法を使うという鉄板ネタ
『ライアーライアー』の物語の軸には少年マックスの願いが現実になったということがあります。