原作からは大きく内容が変更されて映画化されている。

カポーティは失望し、主役の気まぐれな娼婦ホリー・ゴライトリーを演じたヘプバーンのことも

「ひどいミスキャストだ」と公言した。

これは、カポーティがホリー役にはマリリン・モンローが適役だと考えていたためだった。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/オードリー・ヘプバーン

ヘプバーンのイメージはカポーティが考えるホリー像とはかなりかけ離れていました。

原作ではホリーはコールガール(娼婦)でした。

しかしヘプバーンサイドから、脚本からそういうニュアンスは省くよう要請があったのです。

だから、映画の中でのホリーは男から男を渡り歩くようには描かれますが、彼女がコールガールであるというイメージはありません。

原作には冒頭の有名なシーンもありませんし、ティファニーでおもちゃの指輪に名前を彫ってもらう箇所もありません。

ポールのパトロン2Eも現れません。

カポーティの原作とは大きく変わりましたが、ヘプバーンが夢を追いかける謎多き女性を好演したことで、映画独自の魅力を獲得しました。

一人の「夢」を追い求めた若い女性の「光」と「影」とが交差する新しい世界を生みだしたのです。

最大の違いと、映画独自の「光」と「影」が交差する魅力

映画と原作の違いを決定的に描き出しているのはラストシークエンスでしょう。

映画では拾い上げた猫を間にホリーとポールがひしと抱き合う感動的な「お金より愛だ!」という結末が描かれます。

しかし、原作ではホリーは去っていきます。おそらく空港に。その先に何が待っているのか分かりません。

原作でのホリーが目指したのは愛による束縛より、自由だったのでしょう。

それは空港へ向かうタクシーの中での二人の会話に現れていました。

ポールがホリーに愛を告げたあと彼女に語りかけたのは、ホリーが自分で作った檻の中にいるのだ、という指摘でした。

映画ではここでホリーはポールの愛に気づき、一旦タクシーから放った猫を拾い上げ、ポールの愛に応えます。

しかし原作ではそうはならず、「愛の檻」より「自由」を選んでしまうのです。

スクリーン上でホリーが「夢」みた光輝く(ように見えた)側面は、真実の愛という立場から見ると「影」にほかなりません。

ポールには早くからそれが見えていたに違いないのです。

彼の愛に応えたホリーが一旦放した猫を再び抱きしめたことに象徴されるように彼女は「檻」を破った「愛」を取りました。

ポールとの出会いで「光」と「影」を見誤っていたホリーの目が覚めた瞬間だったのです。

セレブリティを夢見るホリーの「光」を強調するジバンシーの世界

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「麗しのサブリナ」で初めてジバンシーの衣装をまとったヘプバーン。

この映画からはサブリナパンツというちょっと短い丈のパンツが流行しました。

ヘプバーンといえばジバンシーといわれるくらいヘプバーンは彼の作品が好きで、8本ほどの映画でジバンシーの衣装を使っています。

その中でも有名なのが、この映画の冒頭で登場する黒のイブニングドレスでしょう。

全編で登場するヘプバーンの魅力を増加させるジバンシーのドレス。

スクリーンで輝くホリーの衣装は、彼女が追い求めるティファニーに代表されるセレブを象徴する「光」を演出する重要な役目を担います。