隠された能力の発動条件とは何なのかについて考えていきます。
ミラクルライト誕生の秘密
このアイテムの役割は、劇中でみんなの気持ちを1つにまとめること。
盛り上がりのシーンをより盛り上げる効果が期待できます。
ここまでは他のプリキュアシリーズと大差ありません。しかし、今回はミラクルライトにスポットが当てられた特別な回です。
ミラクルライト自体に特別な役割があるとの布石で、作者の意図があったと思います。
ミラクルライトを使っても無駄な場合プリキュア達がどうするのか、ということより映画視聴者に対してどうしたら良いかという問いなのです。
つまり視聴者に考えさせることがもう1つの目的であり、ピトンというキャラを通して強く訴えかけているように感じられます。
ミラクルライト本来の力に隠された意味
そんな絶体絶命の時、ミラクルライトは「想いの涙」でさらに強い力を授けてくれることが分かりました。
仕上げの液をかけることでミラクルライトは完成することも分かっています。
さらに強い奇跡を起こすには「強い想い」を結晶化させて注ぎ込むことが必要です。
今回はたまたまピトンの涙でしたが、将来的により強い想いをミラクルライトに結晶化・融合化できれば、涙でなくても可能な気がします。
「強い想い」さえ入っていれば良いのです。
今後、もしかしたら職人となったピトンがパワーアップしたミラクルライトの開発をするのかもしれません。
孤独な宇宙大魔王
宇宙大魔王は自分も誰かに認められたかったと吐露します。心中は孤独であることを示しているのです。
ダークな力で強制的に仲間をつくっているところからも寂しい存在であることが分かります。
宇宙大魔王と奇跡の力であるミラクルライトとの関係性について改めて考えていきましょう。
宇宙大魔王とミラクルライト
プリキュア達がピンチに陥った時にみんなの力が奇跡となって不思議な力を授けてくれるミラクルライト。
宇宙大魔王にとっての大いなる脅威であると同時に自分自身にも不思議な力を与えてくれるものだと考えたのかもしれません。
様々な惑星の住人達にも応援をするよう訴えていることから考えても間違いないでしょう。
また、ダークライトを使って自分を応援させる際にこのように発言しています。
「自分も欲しかった」「自分も認めてくれる応援が」「自分は応援する側ではなくされる側である」
引用元:映画プリキュアミラクルユニバース/配給会社:東映
このことからも孤独だったことが読み取れます。
宇宙大魔王は、ミラクルライトがあればプリキュア達のようにみんなが笑顔で包まれる暖かい力を手にすることができると思ったのかもしれません。
しかし、実際にはダークライトを手にした者達は洗脳されたかのように応援しているわけです。
本当に宇宙大魔王は本当に消滅したのか
宇宙大魔王は人々の作り出した妬み・悲しみ・寂しさ・弱さなどの負のオーラの集合体であることが分かります。
例え一旦消滅してもそれは仮の消滅であり、また生物が存在する限り炎が燃え上がる時が必ず来ることを示唆しているのです。
今回宇宙大魔王は結果的に消滅しました。
しかし姿や形、そして世代を越えてまた新たな宇宙大魔王に代わる負のオーラの集合体や悪が出現するのです。
プリキュア達はそんな負のオーラを幸せのオーラ、つまり正のオーラに変える使命を背負っているといえます。
まとめ
これまでのプリキュアシリーズとは少し違った視点から描かれた本作。
負の感情は決して消える事はないけれど、諦めない勇気があれば負のオーラは正のオーラへ変えていける。
こうしたことを、子供たちに伝えたかったのではないでしょうか。
映画館ではミラクルライトを握りしめて応援する子供たちの声が響き渡りました。これは彼らが作者のメッセージを感じ取れたからこそです。