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【地下に潜む怪人(ネタバレ)】亡霊が現れた理由を徹底考察!それぞれの過去との関係性は?賢者の石は誰が何の目的で置いたのか】

出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B010NKB5YG/cinema-notes-22

2015年にDVDとしてリリースされた【地下に潜む怪人】。

ハリウッドが誇るB級ホラー映画としてマニアックなファンから人気があります。

劇場公開されていない本作ですがモキュメンタリー作品が好きな方にはおすすめの映画です。

さらにホラー要素アドベンチャー要素もあり、ハラハラドキドキのスリルと恐怖を体感することができます。

今回はそんなマニアック映画【地下に潜む怪人】についてネタバレを含みつつ、実在するカタコンベにまつわる物語にも触れていきます。

そして主人公たちが手に入れようとする「賢者の石」の目的や、主人公たちが抱えるそれぞれの過去も考察してみましょう。

またホラー要素としての見どころでもある「亡霊」がなぜ現れたのかにも注目です。

単なるホラー映画ではない、その奥に隠された謎を紐解いていきます。

そもそも「賢者の石」とは何なのか

賢者の石 (創元推理文庫 641-1)
今回の映画の主軸といってもいいのが賢者の石の存在です。

そもそもこの賢者の石がどういった物なのかを理解しないことには、映画の内容を掘り下げるのは不可能でしょう。

何故なら、この映画は実在する人物や場所、そして伝説の域を越えない物語が絡み合っているモキュメンタリーだからです。

賢者の石と錬金術

錬金術:秘密の「知」の実験室 (アルケミスト双書)
賢者の石が登場したのは、主に中世ヨーロッパです。その頃、ヨーロッパでは鉛等の金属を黄金に変える技術が研究されていました。

これがいわゆる錬金術というものです。賢者の石は、この研究の中で生み出されたといわれる伝説の石のこと。

これさえあれば金属を黄金に変えることはもちろん、人間に与えれば不老不死の妙薬になるともいわれています。

ただし石といっても形状は様々で、文献によって変わっています。

しかしこれはあくまで伝説上の代物です。今も昔も、それを研究し続けるのは並大抵の事ではないでしょう。

錬金術の権威、ニコラ・フラメルとは?

アルケミスト 錬金術師ニコラ・フラメル
物語の中核となる賢者の石がどの様な物質なのかは納得頂けたと思います。

伝説の物質をずっと研究し続けていたスカーレットの父親は確かに周りからは異常だと見られていたのでしょう。

しかしこの研究を成功させ、賢者の石を作り出したと言い伝えられている人が現実に存在しているのも確かです。

その人はニコラ・フラメルといい、もとは出版社を営んでいた人物。

出版業を行うにあたり、錬金術関連の書籍にも通じていた彼は、妻や友人の協力を得ながら賢者の石を完成させたといわれています。

そしてニコラ・フラメルが生前住んでいた地域がフランスなのです。

映画の舞台、カタコンベとは?

[映画パンフレット]カタコンベ[2007年10月6日発行]

続いて知っておかなければならないのは、映画の舞台であるカタコンベについてです。

この作品自体はカタコンベで撮影が行われたのですが、実際にはどういった場所なのでしょうか。

賢者の石と同様、こちらもしっかりと理解をしておかなければ作品の面白さが半減してしまいます。

フランスの地下に広がる『カタコンベ』

Yantengゲーミングマウスパッドカスタム、カタコンベ、パリ、スカルマウスマット

カタコンベとは、一言で表現すれば地下の共同墓地という事になります。

実際に人骨が積み上げられている様子は非常に奇妙で、かつ恐ろしさを感じさせる巨大な地下墓地

しかしながら、実は世界各地にこういった墓所があり、観光地化もされているのです。

最も有名なものだとイタリアにあるカプチン会修道士の墓所などが挙げられるでしょう。

なぜフランスにカタコンベは作られたのか

華やかなイメージのあるフランスと、その地下に広がっている広大な墓地。この2つに相反するイメージを持つ人が多いと思います。

ではなぜフランスにカタコンベは作られたのでしょうか。これはフランスの歴史に大きく関係しています。

その昔フランスに人口が密集しすぎてしまい、墓所を確保するのが難しくなった結果、著しい環境汚染が起こってしまったのです。

それらを解消する為に、採石場の跡地に遺体を埋葬したのが始まりとされています。

どんな人が埋葬されているのか

では、実際にはどんな人が埋葬されているのでしょうか。

今回の舞台であるフランスのカタコンブ・ド・パリには約600万体~700万体もの遺骨が埋葬されているといわれますが、それも憶測の域を出ません。

ただの市民から著名人まで、さまざまな人が眠っているようです。

カタコンベに賢者の石が置かれていた理由

錬金術師賢者の石
どうしてカタコンベに賢者の石が置かれていたのでしょうか。そもそも賢者の石をそんな場所に置いたのは誰だったのでしょうか。

なぜ賢者の石はカタコンベに置かれていたのか

賢者の石不老不死を人間にもたらしたり、金属を黄金に変えたりする事の出来る伝説の秘宝。

一方カタコンベは死者の国ともいわれる場所です。

その奥深く、生者が近寄ることのない場所こそ最も安全な秘宝の隠し場所に成り得るのではないでしょうか。

また、カタコンベは賢者の実験に最適な場所と取ることも出来ます。

周りは死者ばかりの場所ですし、元は採掘場の跡地です。

賢者の石で不老不死になるのかどうか、また石や鉱物を金属に変えることが出来るのか、実験をするためには最高の材料がそろった場所といえるでしょう。

誰が賢者の石をカタコンベに置いたのか

ニコラ・フラメル 錬金術師伝説
では、実際にそんな場所に賢者の石を置いたのは誰だったのでしょうか。

伝説の物質ではありますが、先程ご紹介した通り何人かその精製に成功したとの伝承も残っています。

その中でもフランスという地域に関係が深いのはやはりニコラ・フラメルという事になるでしょう。

もちろん伝説の中では、フランスに関連のある錬金術師が他にもいるのは事実です。

しかし、生前ずっとフランスに住み、死んだ場所もフランスだといわれるのはニコラ・フラメルのみといえます。

フランスのカタコンベは埋葬者がはっきりと判っていません。

ニコラ・フラメルが埋葬されている可能性も十分あり得ます。

自分が作り出した秘宝であれば、なるべく自分の近くに置いておきたいと思うのではないでしょうか。

この様な点からも、賢者の石を置いたのはそれを作り出した本人だと考えられるのです。

亡霊が現れた理由、それぞれの過去との関係は?

罪(SIN) (別名義文庫)

この作品のもう1つの見どころは、やはりホラー要素満載の亡者が襲ってくるシーンです。

では、そのホラーシーンにはどういった意味があるのでしょうか?

それぞれが犯した過去の罪とは

今回、主人公たちを襲ってくる亡者は作品中でも言及されている通り、自分の過去の罪に関係している人物たちばかりです。

例えば、主人公のスカーレットであれば父の自殺、ジョージは弟の死について罪を感じていました。

全員が後悔をしていたかはともかく、何かしらの罪を意識していたのは事実です。

なぜ自分の罪に関係する亡者が現れたのか

死者の国であるカタコンベで、自分に関係のある死者と出会っても不思議ではありません。

しかし、ただ脅かすだけ、生者を死者の国に引きずり込むだけが目的であれば、関係のない亡者が現れても問題ないはずです。

では、なぜわざわざ主人公達に関係する死霊が襲ってきたのでしょうか。

これは、死霊が現れたタイミングにも関係があると考えられます。

多くの場合、亡者が現れだしたのは賢者の石の模造品を手に入れてからです。

スカーレットは目の前にある黄金に対してトラップだと伝えていますが、そもそも襲ってきた亡者自体がトラップだったのではないでしょうか。

侵入者たちの過去に関わりがある亡者が出現する、あまつさえそれらが襲ってくるとなれば大抵の人は耐えることが出来ません。

模造品であれ傷を簡単に癒すことのできる賢者の石。

それを奪われないためにカタコンベならではのトラップを仕掛けておくというのは有り得ることなのです。

なぜ3人は救われたのか

Prayers to Jesus
最終的に助かった3人とその他の者の違いは、スカーレットのいう通り罪を告白したことです。

罪を告白し懺悔をするという行為は、キリスト教の中では非常に重要な意味を持ちます。

こうすることによって罪を許され、新たに生きていくことが出来るとされているからです。

死者の国であるカタコンベから戻る為には、この贖罪がどうしても必要だったのでしょう。

彼らは亡霊たちに生かされた、という解釈も可能かもしれません。

ただのホラー映画とは一味違う「地下に潜む怪人」

地下に潜む怪人 [レンタル落ち]

いかがでしたでしょうか?

この映画はただのホラーアドベンチャーではなく、実在する人物と場所・伝説が複雑に絡み合って物語が進んでいきました。

賢者の石やカタコンベ、なぜ亡者に襲われたのか等、背景を考察しながら観る新たな発見がたくさんできると思います。

ぜひ、もう一度細部に目を凝らしながら映画を観てください。

きっと随所にちりばめられた布石に気付けるでしょう。

そして単なるB級ホラーでもパニックムービーでもなく、モキュメンタリーとしての面白さを堪能できるはずです。