出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B012VQCYFY/?tag=cinema-notes-22
クリス・ヴァン・オールズバーグ原作の同名の絵本を元に製作されたアドベンチャー映画「ジュマンジ」。
3DCGを用いた派手な描写、わかりやすく整理された物語の進行手法と相まって、「子供向けの映画」と思っていませんか?
実際はキャッチーな演出に隠されたテーマが内包されています。
特に「過去」をテーマにしたアプローチは大人になってからの方がむしろ味わい深い映画です。
作品の時系列や人間関係などを整理しながら、「ジュマンジ」の魅力に触れてみましょう。
ジュマンジの評価
1995年の公開当時、最先端技術であった3DCGが大胆に使われています。
ボードゲームをテーマにしたファンタジックな設定と相まって「ジュマンジ」は若年層を中心に高い評価を受けました。
また映像美だけでなく「少年・少女や大人達の成長物語」という精神的なテーマを秘めている本作。
20年以上経った今でも根強い人気を誇っています。
監督について
「ジュマンジ」の陣頭指揮を執ったのはジョー・ジョンストン監督。
特殊効果・VFXの専門集団「ILM」の初代メンバーであり、いわば「映像表現のプロフェッショナル」です。
事実、ジュマンジ以前には「スターウォーズ」の初代3部作(エピソード4~6)に視覚効果専門スタッフとして参加しています。
何よりもまず映像表現を重視し、「絵ありき」で製作していく彼のスタイル。
「ミクロキッズ」や「ジュラシック・パークⅢ」などの監督作品でも実力が遺憾なく発揮されています。
原作や続編について
ジュマンジはアメリカの絵本作家クリス・ヴァン・オールズバーグの同名の絵本を原作とした作品です。
温かみを感じさせながらも、どこか不可思議でシュールな虚無感が漂うことがオールズバーグ作品の魅力。
ジュマンジと世界観・設定を共有する精神的続編の「ザスーラ」も2005年に公開されています。
続編といえばジュマンジの正統続編である「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」も2018年に日本で公開。
こちらは本作のラストシーンの続きを描いたものです。
アメリカでは「キッズ・チョイス・アワード(子どもたちが観たい映画)」も受賞しているのでぜひご覧になって下さい。
イベント
ジュマンジでは停止したマスによってさまざまな現象が起きました。
どのような流れでゲームが進行したのか、起きたイベントと各プレイヤーの手番を整理しておきましょう。
- コウモリ(1.サラ)
- ジャングルに転送(2.アラン)
- 蚊(3.ジュディ)
- 猿(4.ピーター)
- ライオン、アラン帰還(4.ピーター・ダブルチャンス)
- 巨大植物(1.サラ)
- ヴァン・ペルト(2.アラン)
- 動物暴走(3.ジュディ)
- ズルの制裁(4.ピーター)
- モンスーン(1.サラ)
- 底なし沼(2.アラン)
- 時間逆行(3.ジュディ)
- クモ(4.ピーター)
- 地震(1.サラ)
- 上がり(2.アラン)
出典:ジュマンジ/配給:トライスター・ピクチャーズ
実に15個ものイベントが起きていて、実害がなかったのは12番目の時間逆行のみです。
しかし、13番目のクモの脅威は続く地震によって打ち消されており、全ての試練が「悪いこと」であるとは言い切れません。