噴水から溢れ出る水の勢いは蘭の感情の勢いを表しているのでしょう。
始めはちょろちょろでも、次第に噴水の水は勢いを増して、蘭の感情の高ぶりを表現しているのです。
そして蘭は見事記憶を取り戻しました。
蘭はコナンの正体に気付いている!?
「瞳の中の暗殺者」だけでなく、名探偵コナンというアニメの中で、蘭はコナンに度々新一の影を重ねて見ているようなところがあります。
蘭がきちんとした根拠を持ってコナンの事を新一だと断定しているという事はまだ物語の展開では有り得ません。
そこはうやむやになっていますが、コナンの仕草や行動、言葉は時折新一を連想させるものです。
「まさかそんな事はあるわけない」という気持ちと「そうだったらいいな」という気持ちが蘭の中で入り混ざっているのだと考えられます。
蘭が新一との思い出話をよくするのも、コナンを見て新一との出来事を思い出すからなのです。
蘭が記憶を取り戻せた理由は自分の事を必死に守ってくれるコナンに新一の影を見たから、という事も考えられます。
コナンの告白はなぜあのタイミングだったのか?
犯人から逃げる途中で、どうしてこんなに自分の事を守ってくれるのかとの蘭の問いかけへのセリフはファンが歓喜したに違いありません!
好きなんだよ、オメーの事が地球上の誰よりも
引用:名探偵コナン 瞳の中の暗殺者/配給会社:東宝
なぜ、コナンはあのタイミングで蘭に告白をしたのでしょうか?
咄嗟に出た本当の気持ち
コナンが咄嗟に蘭に言った告白の言葉は、コナンである自分の姿だから言える事、そして記憶を失っている蘭へだからこそ言えた台詞でした。
そして昔、小五郎が英理に言った全く同じ台詞であり、小五郎と新一は似ているのだ、という意味合いも兼ねています。
また、危険を共にした男女は恋に落ちやすいという吊り橋効果のようなものも狙っているのでしょう。
コナン(新一)と蘭は同じ危機的状況を回避した事で一層その絆を強固なものにしたのです。
そして、銃を持った犯人から追いかけられるという絶体絶命の中で出た新一の心の底からの本当の気持ちなのです。
Need not to know
警察関係者に犯人がいるのではないかという事を表す警察の隠語“Need not to know(知る必要のない事)”。
この台詞も「瞳の中の暗殺者」では非常に効果的に使われていました。
コナンがラストで小田切警視長に言ったNeed not to knowも、自分の正体などあなたの知る必要のない事、という意味を含ませています。
同時に命をかけて守った蘭への気持ちもあなたの知る必要のない事、という意味も兼ねているのです。
そしてこのNeed not to knowは、自分の正体はいずれ明らかになるよ、全ての事が終わったらね、という真逆の意味合いも兼ねています。
黒の組織との対決が終わり、全ての事が解決したら、自分の正体も何もかもいずれわかるよ。という意味が込められた台詞なのです。