手がかりを失っても迷ったりしないのがブライアン。フランスの諜報員仲間であるジャン=クロードからマフィアの縄張りの情報を聞き出します。
作品の後半で裏切られる事になりますが、それを予想できていなかったはずはありません!
そんな所からも手掛かりを失ったブライアンが一時的に冷静さを欠いていた事がわかります。この時点で、誘拐から16時間経過しました。
目標に向かってなりふり構わないブライアンの行動は、常識では考えられないほど過激で暴力的になっていきます。
果たして子を想う親は冷静でいられるのか
マフィアを追った先で建設労働者に扮して売春宿に入り、キムのジャケットを身に着けた娘を発見しました。
薬漬けで問いかけに答えられない娘を見てこのままでは話を聞けないと判断し、救出に移ります。
キムとの重要な繋がりなので、ここはミスできません。
ですが敵アジトの中で、冷静な判断とは思えない単身特攻へと突入します。
異常な精神と冷静な行動
襲ってくるマフィアを冷静に行動不能にし、カーチェイスを経て脱出に至りました。
ここでのためらいの無い敵の排除は、時間のない中で娘を救う意志の強さからくる“常軌を逸した”暴力性を感じます。
つまり彼はこの段階で邪魔する物を全て排除するという異常な精神状態でした。
しかしそれとは相反して、敵と対峙した時は圧倒的に冷静な対応と殺意がみられるのです。
冷静さは持ち物からも垣間見える
サムの情報からキムが麻薬を打たれていることを予測してか、解毒薬を持ち込んでいるブライアン。
目を覚ました娘から手掛かりを得ると、言われた現場に向かいジャン=クロードの名刺を使ってたやすく潜入します。
この時点でブライアンは、ジャン=クロードが恒常的に誘拐を見逃していた、もしくは加担していたと考えていたようです。
追い詰められながらも、提示されている情報には抜け目ないあたりはさすがと言えます。
拷問シーンで見せる異常さと冷静さの同居
マフィアの中に誘拐犯らしき人物がいた際は用意していたアルバニア語のメモを渡し英語に翻訳させ、飛行機の中で何度も聞いていた言葉を引き出しました。
この時のブライアンは目的を1つ果たしたことと、キムの安全を確保したいという気持ちで、昂る感情を抑えてるように見えます。
そしてマルコを残してマフィアを皆殺しにしてしまう程の凶暴性!
マルコ自体は拷問して情報を聞き出した後にそのまま電流を流して拷問死させるのです。
恫喝しながら興奮状態にあったように見えますが、実際は本気さを見せてマルコの心を折りに行くという冷静な対応でした。