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映画、ドラマと人気の「トランスポーター」シリーズ1作目。
本作の主人公を務めるフランク・マーティンは何事にも動じず、踏み込まず。自身の決めたルールに沿って仕事をこなすクールガイです。
序盤での冷酷な性格描写であれば事件に深く踏み込まない可能性もありました。
しかし何故、彼は危険に飛び込んでいったのか、それをさせた彼の性格とはなんだったのか。
この記事ではそれを再確認してみましょう。
フランクの決めた3つのルールとは
ポーター(運び屋)として働く彼には、厳格に決めた3つのルールがありました。
ルール1 契約を厳守する
いかなる理由があろうと、フランクは契約以上の事をしません。フランクは全て計算の上で動いています。
運送する物が聞いていたよりも重ければ、銃を突きつけられようとも動きませんでした。また変更は一切受け付けないのです。
これにはフランクが設定した車の調整を活かしきるため、という理由があります。
危険物を運ぶ裏仕事をする上で確実に警察や追っ手から逃げ切るために必要な手順なのです。
ルール2 名前は無し
自分、送り主や受取人、誰一人名前を必要としません。また、求められても答えることはありません。
これは裏仕事を受ける上で面倒事を起こさないための基本のようです。
裏世界に生きる者にとっては『使いやすい運び屋』であり、フランクにとっては仕事と割り切れる関係を作るための一つの壁のようなルールでした。
ルール3 荷を開けない
依頼品が何であるか、という詮索はしません。裏の世界に敵を作らず、面倒事に巻き込まれないためのルールであったようですが……。
ルールを破るフランク
不可抗力とはいえ、最初に自らルール3、『依頼品を開けない』というルールを破りました。
まぁ依頼品がもごもごと動いていたら無理もないでしょうが、彼がここで何故依頼品を開けたか、というのは後述するとしましょう。
彼はルール3を破ったことから事件に巻き込まれることとなりました。
なのですが……実はフランク、作品の中で自ら別のルールを破っていた事に気付いたでしょうか。
映画冒頭、銀行強盗の逃亡を手伝うシーンで、強盗犯が逃亡した後に自分たちをアジトにつれていけとフランクに金を渡しました。
ですがフランクはルール1を理由に断ったのです。契約厳守、運ぶのは最初に伝えられた場所まで、と。
しかしその次の依頼では、ほとんど同じ状況にもかかわらず依頼を受けています。ルール1はどこにいったのでしょうか。
もし、そもそもルール1を守っていたら。
フランクの車は吹き飛ばされることもなく、犯罪組織のアジトを壊滅させ、ウォールとの因縁が深まる、なんて事はなかったでしょう。