帝王学を学ばせながら立派な王子へと育て上げていかなくてはならないという重大な任務が王室教師には課せられています。
なぜハイネが王室教師という大役を務めることができたのか、理由として以下の3つが挙げられます。
態度
見た目だけではハイネは大変幼く、頼りなさそうな印象を与えます。
教師になるのに見た目は無関係ですが、やはり頼りがいのない人物では王室教師には選ばれません。
しかし、ハイネの態度は見た目に反して実に大人びており、冷静沈着で常に落ち着きを払っています。
どんな相手や問題に対しても冷静に対応できるその姿は、出会う人すべてに安心感を与えるものです。
ハイネが王室教師たりえる理由の一つとして、この沈着な態度は欠かせない要素のひとつだといえます。
目線
ハイネは物事の本質を見抜く目線を持っています。
彼のこの目線は特殊能力などではなく、彼が今までの人生を生きてきた中で自分で習得してきた力です。
表面には出てこない王子たちの本質を見つめ、彼らを理解し、彼らにとっての最良の道へと誘う。
ハイネが常に心掛けているのは、上記のような考え方でした。
王子たちの小さな変化にも気付くことができる彼の目線があればこそ、ハイネは王室教師を立派に務め上げることができるのです。
信頼
実はハイネが王室教師になったのは、国王であるヴィクトール・フォン・グランツライヒ本人から勅命を受けたからなのです。
ハイネは元々王室の人間ではなく、教会で子供たちに勉強を教えていた先生でした。
一般庶民で、なおかつ大学すらも出ていないハイネが国王直々に王室教師に任命されたのは、国王からの揺るぎない信頼があったからです。
ハイネが王室教師である理由として、国王からの絶大な信頼感というのは外せない要因だといえます。
優秀な王室教師ハイネの過去
劇場版では語られていませんが、ハイネが王室教師を務めることになった経緯も彼の王室教師たる所以に関係しているので、簡単に紹介します。
ハイネが幼かったころ、彼は孤児でしたが他の孤児たちを助け導くリーダー的な存在として慕われていました。
一方、現国王のヴィクトールはその頃はまだ王子で、事あるごとに王宮から抜け出しては、身分を隠して国民の生活を見回るのが日課だったのです。
2人はその頃初めて出会い、ヴィクトールは王宮では教わらなかった様々なことをハイネから教わりました。
引用:劇場版 王室教師ハイネ/配給:エイベックス・ピクチャーズ
ハイネ自身はしっかりとした教育を受けて育ったわけではありません。
しかし、孤児院の中で自分よりも幼い子たちを守ったり、導いたりする立場にあったのです。
人の道を外れることなく正しい行いをし、自身もまたその経験によって豊かな人間性を高めてきたのがわかります。
そして、現国王との信頼関係や孤児としての人生経験が、今のハイネを立派な王室教師にしたのです。
ハイネに学ぶ理想の教師像
王室教師ハイネはもちろん架空の人物ですが、その教師としての姿には実際の教育現場でも役立つ部分が多々あります。
ここでは、劇場版でみられるハイネの理想の教師像を2つ紹介していきましょう。
生徒と共に悩み寄り添ってくれる
映画の中で、弟のユージンから兄イヴァンは父親に褒められたくて剣術に取組むも認めてもらえないことを悩んでいるとを伝えられたシーンがあります。
この時ハイネは共感の言葉を口にします。