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「エデンの東」はジョン・スタインベック原作の同名映画で、日本では1955年10月4日に劇場公開。
この物語の主人公ケイレブ(キャル)を若くしてこの世を去った、あの伝説的俳優ジェームズ・ディーンが演じた事でも話題になりました。
今回は「エデンの東」からキャルが稼いだお金を突き返した父の真意、弟と兄の違い、父が母の存在を隠していた理由を徹底考察していきます!!
父親がお金を突き返した真意
映画の中盤あたりでキャルが誕生日プレゼントとしてアダムにお金を渡すシーンがありました。
それを拒否した父親であるアダムの真意とはどういったものだったのでしょう?
そこを探っていきましょう。
聖人だから
アダムは聖書をこよなく愛するほどの聖人です。
そんな聖人が戦争というものにいい感情を持つわけがありません。
アダムがキャルのお金を拒んだ理由として一つ目に挙げられるのは、そのお金が戦争を利用して得た大金だったからです。
お金ではなく気持ちが欲しかった
キャルの事を何かと毛嫌いするような発言の多いアダムですが、キャルの事を全く気にかけていないわけではありません。
キャルの父親、という事実がある限り、息子の幸せを願うのが親としては当然の事ともいえます。
アダムはお金などではなく、心の底ではキャルの幸せを一番願っているのです。
きつくあたってしまうのは、愛情の裏返しとも呼べるでしょう。
なので、お金ではない何か別のキャルの気持ちが欲しかったといえます。
それ故に、アーロンがアブラと婚約したと言った時に、キャルにお金ではなくそういうプレゼントが良かった、と言い放ったのです。
兄と弟の違い
双子の兄弟でありながら、キャルとアーロンは性格も置かれている境遇も正反対といえます。
二人の違いとはどういったところにあるのでしょうか?
感情で動くキャル
弟のキャルは行動も大胆で感情のままに動くような面があります。
一言で言ってしまえば、破天荒で型にとらわれるのが嫌いなタイプです。
それがキャルの長所であるといえばそうもとれるのですが、キャルの周りの人間はキャルの事を“悪人”と評しています。
父親であるアダムに好かれる為に色々な行動を起こすキャルですが、それが全て空回りしてしまう。
キャルは生き方に不器用な人間と呼べます。
そういうところは、父親のアダムに似ている部分です。
理論で動くアーロン
兄であるアーロンはキャルとは異なり、物事に慎重な面があります。