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1966年に公開された『欲望(blow up)』はミケランジェロ・アントニオーニ監督の難解な映画です。

トーマスの日常生活に密着取材を敢行したような映像に、現実と幻の交差が多くの意見を呼んでいます。

劇中で最も話題に上る「写真の真実性」を徹底考察しつつ、無音のテニスシーンの謎に迫ります。

邦題となった欲望ですが、描かれた欲望とは罪なのか否か……、じっくりと紐解いていきましょう。

写真の中に真実はあったのか

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劇中でトーマスが欲望のままに撮った写真がありました。

殺人現場を撮ってしまった彼ですが、その写真が映し出したものは真実だったのでしょうか。

原作「悪魔の涎」から読み解く

『欲望(blow up)』の原作となったのはフリオ・コルタサルの小説「悪魔の涎」です。

小説の中では、主人公の撮った写真は時間が進行しており、幻の中で主人公は写真で写した人物達と関わりを持っていきます。

ここでひとつの考察が浮かびます。

劇中でトーマスが実際に撮影した写真には、実際に殺された現場は映っていなかったのではないでしょうか。

しかし銃には消音器がついています。

銃で男を狙っていたのは真実でしょう。

彼の撮った写真には銃で男を狙う姿が映っていたのです。

もしかしたらその後に男は殺されたのかもしれません、もしくは殺人未遂に終わったのかもしれません。

写真に捕らわれたトーマス

本作に登場するトーマスは情緒不安定な若者です。

人が銃で狙われているという衝撃的な写真を撮ったことで、空虚な心が刺激を受け現実と幻を交差させていきます。

劇中にはトーマスを追う車が映し出されています。

女はスタジオに突然登場したかのように感じますが、しっかりと追跡されていたのです。

その後にネガを奪われたのにも納得がいきます。

トーマスが公園に戻り見た死体は写真に捕らわれた幻であり、3度目の訪問で死体がなかったのが現実です。

そもそも短時間でも死体をそのまま置いておくことは現実離れしています。

空っぽな生き方をしてきたトーマスの心が刺激を受けたことで、現実と幻の世界を行き来することになったのでしょう。

形に残らないものへの不安を象徴

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写真に捕らわれたトーマスは、現実とは何かを見失います。

劇中の抽象的な描写に、観客も何が現実なのか惑わされていくのではないでしょうか。

現実には見ていないもの

トーマスは、自分の作った幻現実に映った写真がどういうものだったのかわからなくなっていきます。

記憶が薄れていくように、形のないものを証明するのはとても難しいことなのです。

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