書き直される前のエンディングは、リアルな闇社会を描くものでありディズニー的にもNGだったのではないでしょうか。
二人が幸せに結ばれたからこそ、今日の人気へと繋がったのはいうまでもありません。
ピアノの演奏と作曲者
劇中でエドワードが弾いていたピアノは、公開当時大きな話題となりました。
ピアノのシーンは代役を起用しておらず、全てリチャード・ギアが演奏しています。
そして、ピアノ曲は彼が自ら作曲したオリジナルソングなのです。
リチャード・ギアは、ピアノだけでなくギターなども得意で、自身で音楽とダンスが得意と公表しています。
彼のデビューがブロードウェイミュージカル「グリース」であることからもわかるように、マルチな才能を持つ役者です。
映画「シカゴ」でみせた自身振り付けのタップダンスも、記憶に残る見事なものでした。
娼婦を美化する映画の真意
本作は娼婦がヒロインとなり描かれていますが、娼婦を美化することに対して様々な意見が出ました。
美化された娼婦にはどんな真意が隠されていたのでしょう。
ダークな作品に手を加えた
『プリティ・ウーマン』は、上記したように元々ダークな世界が描かれていました。
娼婦をモデルにした作品ということで、ディズニーの制作者たちも多くの時間をかけ議論したようです。
本作品を現代版のおとぎ話にする為に、エンディングを変え娼婦にピュアな部分をプラスしたヒロインが誕生したのでしょう。
また本作品は「マイ・フェア・レディー」の現代版ともいわれ、花売りをしていたヒロインは現代版では娼婦という位置づけになったのかもしれません。
現実もしっかり描いている
娼婦を美化した作品といわれていますが、劇中ではしっかりリアルな現実も描かれています。
それはスキニー・マリーが薬物中毒で死亡するシーンです。
娼婦の現実をしっかり描くことで、ビビアンの置かれた状況がどんなものなのかを示しています。
また同じ娼婦という商売をしていても、人間の中身はそれぞれ違うということも表現したかったのではないでしょうか。
娼婦を美化しているというよりも、ビビアンを美化しているといった方が正しいようです。
娼婦の美化は監督の妻の影響もあった
本作の監督故ゲイリー・マーシャルの妻は元看護士でした。