そんなところを大胆に爆走する姿は、さすがマクレーンとしかいいようがありません。
ハラハラするシーンの連続で見てられない!という方もいたかもしれませんね。
しかし絶対に事故を起こすことがないと思えるのも、歴代のダイ・ハードシリーズから踏襲したアクションシーンを純粋に楽しめるポイントといえます。
サイモンが船を爆破した理由とは?
サイモンが仕掛けた罠だった
船にはサイモンが盗んだ金塊を積んだトラックが搬入されてましたが、サイモンはマクレーンたちを船に置き去りにして逃げていきます。
そして船ごと爆破してしまうのです。盗んだ金塊はどうなったの…?と思ってしまった人も多かったでしょう。
なぜわざわざ偽爆弾情報をつかませ、さらに本物の爆弾の在りかを教えたにかかわらず金塊の積んであるトラックを爆破したのでしょうか?
実はこれはサイモンが仕掛けた巧妙なトラップだったのです。
本当は金塊なんて積んでおらず、トラックにはスクラップが積まれていました。
金塊ごと海に沈んだと見せかけることで、姿をくらましたのです。
そう思わせ、死体が見つからなければ事件は迷宮入りします。
死んだように見せかければ、もうこれ以上自分たちが探されることはないだろうと思ったのでしょう。
金塊も手に入れ姿をくらますため
誰もが金塊ごと海に沈んだと思いましたが、マクレーンだけは違います。
何か裏があると思った理由は、さんざん自分をゲームで欺いたサイモンの最後にしてはあっけなさすぎると思ったのではないでしょうか。
そこであるものを手がかりにサイモンの居場所を突き止めます。
確実に金塊を手に入れ逃げる手段を、サイモンは最初から用意していたのです。
マクレーンを欺いてすべてを手に入れるため、自分も死んだと見せかけることで二度と追われないよう計画していたのでしょう。
彼の悪党としての能力の高さを感じさせるシーンでもありますね。
薬瓶がくれたヒントとは?
マクレーンはサイモンからもらった薬の瓶を思い出します。
薬瓶の底には「Nord des lignes」と書いてありました。これはフランス語で「北の国境」を意味します。
実はこれがサイモンの居場所を突き止める大きな手がかりになったのです。
ちなみにマクレーンが目指したのはカナダとアメリカの国境沿いの州、ケベックです。
確かに北の国境であり、ケベックの公用語はフランス語ですし、フランス語で書かれていることにも合点がいくわけですね。
マクレーンがいかに機転のきく男かということが、このシーンから読み取れます。
サイモンの狙いは何だったのか
マクレーンへの復讐だった?
実はサイモンは、ダイハードの1作目に登場したハンス・グルーバーの兄です。
ハンスはサイモンと同様に悪役として登場しますが、マクレーンによって殺されていたという事実が明らかになります。
この事実から考えると、やはりマクレーンへの復讐がゲームの目的だったと考察することが自然です。
さらに振り返ってみると、サイモンは強盗をしているので強盗をうやむやにするために復讐といっていた可能性もありそうです。
いずれにせよ、弟を殺した人物がマクレーンであることを知っていたと考えれば、これまでのサイモンの執拗な行動も腑に落ちますね。
悪党としての欲は当然あった
弟のことは嫌いだったサイモン。しかしマクレーンには次のように言っています。
どっかのバカなポリ公が弟を窓から突き落としやがったんだ。弟が嫌いなことは関係ない。
引用元:ダイ・ハード3 配給会社:20世紀フォックス
もちろん、マクレーンに復讐するだけでもよかったでしょう。
しかし兄弟で同じく悪党としては、せっかく悪事をはたらくなら何かを手に入れたいところ。
サイモンは盗みも同時にすることによって、より悪党らしいマクレーンへの復讐を企てていたのかもしれません。
サイモンが盗みをはたらいたのは、欲が出たためなのか?もしくは、悪党らしい復讐をするためか?