つまり2人は同い歳ではあるけれど師弟関係のような、そんな関係に近いと推測できるのです。
人としての先輩、そんな雰囲気ですね。
お互いに尊重し合える関係
桃子とイチゴは、全く個性が違います。ですがお互いを否定するのではなく、尊重し合っています。
お互いが大切にしているものを決して否定しようとはしないのです。
桃子はイチゴの亜樹美さんへの想いを、イチゴは桃子の洋服や刺繍にかける想いを、相手と同じように大事にします。
お互いの個性を尊重し合える仲って、人同士の付き合いでは理想的といえます。
つまり桃子とイチゴの関係は、人と人との絆の理想形だともいえます。
だんだん人間っぽくなって行く桃子
始めは正にその外見通り人間味のあまりない人形のような桃子でしたが、イチゴと出会ってから徐々に人間っぽくなって行きます。
感情をぶつけたり自分の意思を示したり…。
イチゴを助けようと運転したことのない原付バイクをぶっ飛ばして行くなんて、正に人間そのものです。
イチゴとの出会いは、桃子を人形から人間に変化させました。
一方イチゴは…
舗爾威帝劉を抜けたいけど中々行動には移せないでいたイチゴ。
そんなイチゴに桃子がきっかけと勇気を与え、イチゴは舗爾威帝劉を抜けて自分の道を走るようになりました。
群れからの自立。イチゴは桃子と出会ったことで、精神的に成長できたのです。
まとめ
ここまでただのヤンキー映画ではない「下妻物語」について考察してきましたが、いかがでしたか。
桃子とイチゴの間にある絆は、単なる友情だけではないことが分かりましたね。
友情プラス尊敬、そして共に歩む同志としての絆を深めて行った桃子とイチゴ。そこに感動が生まれます。
2人は物語の中で伝説として語り継がれエンディングを迎えます。
もしかしたら今も日本のどこかでロリータとヤンキーのコンビとして、伝説を作り続けているのかもしれませんね。
心温まる感動的な「下妻物語」。観る前と観た後のギャップも余韻の1つとして楽しむことができます。