出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B00FW60XV8/?tag=cinema-notes-22
2010年公開の『食べて、祈って、恋をして』は、エリザベス・ギルバートの自叙伝ともいえる小説が元になっています。
ジュリア・ロバーツ演じるリズに癒される、と話題になりました。
本作のタイトルとなった食べる、祈る、恋をするは3つの国に繋がるものなのでしょうか。
また旅先で見つけた「自分」や「調和」の真意にも迫っていきます。
「食べて」のイタリア
本作はイタリア、インド、バリを旅していくストーリーですが、タイトルと各々の国はどのように繋がっているのでしょうか。
「食べる」ことに徹したイタリア生活
まずはイタリアに、そしてインドに行く、最後はバリよ
引用:食べて、祈って、恋をして/配給会社:コロンビア映画
リズは、上記のセリフ通り初めはイタリアを目指しています。
イタリアでリズが解き放ったものは食欲ではないでしょうか。
アメリカといえば、肥満大国でありながらダイエット大国でもあります。
旅立ちの直前に、ランチは何がいいか聞かれたデリアが下記のように答えるシーンもそれを象徴しています。
サラダかな
引用:食べて、祈って、恋をして/配給会社:コロンビア映画
リズは、無意識のうちに食欲という欲望を押さえて生きてきたのでしょう。
イタリアでは、そんなアメリカの価値観を捨て食欲の赴くまま美食に耽ります。
また「何をもしない」という贅沢は、ニューヨークでは見つけられないことだったでしょう。
イタリアを最初に訪れた理由
アメリカ人には娯楽はあるが「快楽」をわかってない
引用:食べて、祈って、恋をして/配給会社:コロンビア映画
ルカのセリフが、彼女の背中を後押ししています。
リズはイタリア語を勉強し、快楽を知る為にイタリアを旅したのです。
美味しいものを思いっきり食べるということは「快楽」そのものであるともいえます。
全てが迷路に入り込んでしまったリズにとって、イタリアで「快楽」に身をまかせること、たっぷりの栄養で生気を取り戻すことが必要だったのです。
リズが感謝祭でルカの大失敗を笑い飛ばす姿は、彼女の寛容さへの変化を象徴するものでしょう。
「祈って」のインド
ディビットのグルの施設を目的にインドへ向かったリズですが、インドには「祈り」がありました。
リズが苦しんだ瞑想
アシュラムでのリズは元夫・スティーブンへの罪悪感や、デイヴィッドへの未練に苦しみ瞑想が出来ませんでした。
まさに執着に取りつかれている状態であり、リズが持っていないのは敬虔な気持ち(本当の愛)です。
会得した「祈り」
リズはインドで祈りの真意を学び取っています。
あなたの幸せな結婚を祈っている
引用:食べて、祈って、恋をして/配給会社:コロンビア映画
トゥルシーにかけたこの言葉こそ、祈りの神髄といえるでしょう。