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【パンズ・ラビリンス(ネタバレ)】ラストを解説!オフェリアの魂はどこへ?ヴィダルの父の時計の意味やマンドラゴラの効能とは

出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B00BHULSVC/?tag=cinema-notes-22

監督・脚本を務めるギレルモ・デル・トロ監督の出世作ともなった映画です。

今作はファンタジー映画でありながらも、シリアスな描写やグロテスクな表現が用いられたダークファンタジー映画ともいわれています。

そして何より映画を観終わった観客に委ねられる衝撃のラストシーン。

オフェリアの最期を観て、あなたは何を感じどのように捉えましたでしょうか。

ここでは、オフェリアだけでなくヴィダル大尉の時計や感情、不思議なマンドラゴラについても考察し解説してゆきます。

ヴィダル大尉の父の時計の意味

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ヴィダル大尉の父は厳格な軍人だったと劇中で語られていました。

その父からヴィダル大尉は「父が死んだ時刻」が遺された時計を形見としており、「勇敢な死の手本」として大切に手入れし身につけています。

しかし、会食の席では父の時計に関して存在を否定していました。

部下や他人の前では、偉大なる父への憧れを隠したかったのだと考えられます。

あくまで他人から「ヴィダル大尉」として憧れの存在・上司であるべきで、「偉大な父の息子」とは扱われたくなかったのではないでしょうか。

マンドラゴラの効能とは

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オフェリアは母親の痛みに対し、なんとかしたい一心でマンドラゴラのもつ力を使います。

マンドラゴラとは何なのか、そして効能について解説してゆきます。

マンドラゴラとは

古くから薬草として用いられていた人型に似ている植物の根です。

人型に似ていることから呪術にも利用され、お伽話にも度々登場していたといわれています。

そのためファンタジー好きのオフェリアもお伽話からマンドラゴラの存在や効能について知り、母親のために用意をしたのでした。

マンドラゴラはオフェリアの幻想

マンドラゴラは初めて牛乳に浸された時も、暖炉へ投げ込まれた時も奇妙な声を発し動いていました。

しかしそれはオフェリアが見ている時だけ。

ヴィダル大尉がマンドラゴラを発見し掴んでいるときには一切動くことはありません。

マンドラゴラはオフェリアが作り出した幻想だったのです。

オフェリアの苦悩

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オフェリアを待ち構えるのは冷たい義父・戦争・慣れない環境・弟と母親への不安という様々なストレスでした。

不安に押しつぶされそうになり、次第に幻想と現実の区別がつかなくなってしまいます。

パンから出題される試練は、どこか現実世界の問題とリンクしている試練だと読み取れるものなのでした。

試練を1つ1つ紐解き、オフェリアの感情を推察してゆきましょう。

幻想への依存度

オフェリアは物語が進んでゆくにつれてパンと室内でも会えるようになってゆくのでした。

これはオフェリアの不安とパンへの依存が比例していたという表現だと読み取ることができます。

戦争を身近で体験した上その戦争で父親を亡くしたショック、目まぐるしく変わる環境の変化が幻想の増加をもたらしたのではないでしょうか。

居心地の良い幻想の中のオフェリアとして生きることで現実逃避をして精神を保っていたのでした。

大木の下のカエル

この幻想では大木が母親、そして栄養を吸い取って太っているカエル(敵)が生まれてくる弟を指しているように考えられます。

そして手に入れた鍵はカエルを倒したという達成感と敵を倒すためのヒントとなるものを手にしたという意味にも受け取れるのです。

これは、どんなことよりもお腹の子どもを心配する母親と冷たい義父への不安が募っていたのではないでしょうか。

ペイルマン

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2つ目の試練では子どもを食べてしまうと描かれている、容姿がとてつもなく印象的なクリーチャーと対峙します。

オフェリア自身の命が危険に晒されてしまうほどの危険が待っていました。

非常に危険な試練へとステップアップしており、褒美がナイフとなり明確な殺意へ変遷しています。

オフェリアの不安やストレスが既に取り返しのつかない状態に陥ってしまい、幻想の世界を現実と思い込んでいる状態だと表していたのでした。

オフェリアの魂はどこへ?

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衝撃のラストシーン、オフェリアは最後微笑を浮かべたまま死んでしまいます。

捉え方を観る人に委ねられてしまうようなラストシーンですが、シーンを紐解きながら考察してゆきましょう。

ラストシーン、母親が抱えているのは弟?

オフェリアが死んでしまった後場面で、王妃は懐に赤ちゃんを抱いているような姿をしています。

自分を待ち望んだ父(王)、弟を抱きつつもオフェリアを心待ちにしていた母(王妃)にやっと出会えた瞬間でした。

オフェリアは魔法の国という自分の理想の家族や自分の居場所を描き、追い求めていたのです。

ハッピーエンドorバッドエンド

本作は一見すると主人公が死んでしまうバッドエンドのように感じる方も多いのではないでしょうか。

しかし前述の通りオフェリアの魂は3つ目の最後の試練(死)を乗り越え、望み描いた理想の王国(家庭像)へ辿り着くことができました。

このように考えるとオフェリアは目的を達成できたとも捉えることができ、ハッピーエンドだったとも捉えられるのです。

内戦とファンタジーの調和

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本作はお伽話の設定でありファンタジー映画という印象を受けますが、1944年内戦後のスペインという定格な設定に基づいています。

内戦という過酷な環境下に置かれた1人の少女の抱える悩みや恐怖。

物語が実際にあった内戦に基づいており、内戦におけるシーンのリアルな描写はファンタジー映画の中でも唯一無二といえるでしょう。

監督はパンに会ったことがある?

ブロマイド写真★『パンズ・ラビリンス』/パン/【ノーブランド品】

映画につきものなのが撮影・監督・俳優の裏話です。例外なく本作にも様々な裏話や設定が多く隠されています。

作品をもっと楽しむために、裏話にも触れ本作を違った視点でより深く掘り下げてみましょう。

祖母の家

ギレルモ・デル・トロ監督は幼少期、祖母の家にある古い衣装だんすから本作の「パン」が出てくるのを見たことがあるそうです。

そのパンの構想こそが本作を制作する源となりました。

また、幽霊やUFOを目撃したこともあると語っており、このファンタジーで魅力的な世界を創る糧となったのでしょう。

過去の実体験

本作はファンタジー映画ではありながらも、拷問など容赦のない暴力的なシーンも多々見受けられました。

それはなんと監督自身が体験した実体験から表現されているシーンがあるといいます。

男性親子がヴィダル大尉に殴り付けられるシーンでは、監督の友人が瓶で殴られていたという経験を再現したものだったのです。

瓶は割れず、同じ瓶で幾度も殴られる友人が印象的だったと語っていたのでした。

クリーチャー達はほぼ実物

監督はもともと特殊メイクや特殊技術の会社を設立し、特殊技術に対して知識のある経歴をもっています。

それだけに守護神パンやペイルマンといったクリーチャーはCGではなく実物で演技をしているのです。

またCGを使わずに特殊技術を使った理由には、監督自身も身銭を切らなければならないほど製作費に困っていたこともありました。

本作のストーリーもさることながら、この特殊技術の甲斐もあり役者のリアルな演技の掛け合いを実現したといえるでしょう。

パンズラビリンス設定資料集

ギレルモ・デル・トロのパンズ・ラビリンス 異色のファンタジー映画の舞台裏

本作は前述の通り、特殊技術や魅力的なキャラクターが盛り沢山です。

その膨大な設定や資料、クリーチャーの制作秘話など本作のファンであれば必読の内容となっています。