そのような大きさの王蟲(オーム)が伸縮を繰り返しながら猛スピードで突進するシーンで、実際の大きさを想像してみると非常に悍ましい存在であることが伝わります。
王蟲オームは感情を表現できる
印象的な王蟲(オーム)14個の眼は、普段は青色に怒りの感情が現れているときには赤色に変化します。「王蟲(オーム)の怒りは大地の怒り」として人々に恐れられる存在でもあるのです。
王蟲(オーム)には不思議な能力も
王蟲(オーム)は、作品中では単なる巨大化した「虫」ではなく不思議な能力をもつ存在として描かれています。
その能力としては「金色の触手を通して人の心を探ることができる」ことに加えて、金色の触手には「治癒能力」があるのです。
王蟲(オーム)はコミュニケーションが可能
さらに、王蟲(オーム)は非常に高い知性を備えており、原作漫画では仲間だけでなく念話で人に話しかけることができることも描写されています。
原作漫画では、王蟲(オーム)は人とコミュニケーションをとることのできる存在とされています。
このコミュニケーションで得られた情報は個体の王蟲(オーム)だけでなく時空を超えて仲間すべてに共有されることが明らかになっているのです。
王蟲(オーム)のモデル
王蟲(オーム)を一目見ると「だんご虫」や「いも虫」がモデルのように感じる人もいるのではないでしょうか。
実は、王蟲(オーム)は身近な昆虫がモデルになったわけではありません。
宮崎駿監督は自身の映画鑑賞の経験をあげながら1961年に上映された「モスラ」に登場する「モスラの幼虫」からインスピレーションを受けたものと述べています。
王蟲(オーム)に込められたメッセージ
こちらでは、映画と原作漫画ともにしっかりとした存在感が描かれている王蟲(オーム)に込められたメッセージについて詳しくご紹介しましょう!
込められたメッセージを知ることで、よりいっそう作品を楽しむことができるはずです。
王蟲(オーム)は人々にとって有益な「資源」
作品中に登場するナウシカの剣は、実は脱皮を繰り返す王蟲(オーム)の殻からつくられたものとされています。
王蟲(オーム)の殻は、超硬質セラミック以上の強度を備えていて軽量であることに加えて弾性に優れているため、戦闘機や武器の材料としても使用されているのです。
さらに、透明なドーム状の目の部分はレンズやガラスの代用品として使用されています。
王蟲(オーム)は、このように人々にとって恐ろしい存在でありながらも魅力的な資源としてもとらえられる存在なのです。
王蟲(オーム)は乱獲されていた
王蟲(オーム)は人々にとって有益な「資源」でもあります。
そのため原作漫画ではより細やかに内戦で武器の需要が増大する中で古代エフタル王朝の武器商人が王蟲(オーム)を乱獲する姿が表現されています。
これは、正に現代社会における戦争の卑劣さと資源や動物の乱獲に共通する問題が訴えられていると解釈することができるでしょう。
王蟲(オーム)はその存在感だけでなく、現代社会が解決すべき問題を体現しているのです。
王蟲(オーム)の正体
作品中では、王蟲(オーム)は混沌に満ちた「腐海」に住むことから何かの「蟲」が変異したものと想像している人もおおいのではないでしょうか。
実は、原作漫画では王蟲(オーム)は人の手によって造りだされた「人工物」であることが明らかになっています。
王蟲(オーム)の存在に込められたメッセージ
王蟲(オーム)の存在に込められた真意を探ると、非常に重大な問題が訴えられていることに気付くことができるでしょう。