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「死ぬまでにしたい10のこと」は2003年10月25日に公開された、カナダ・スペイン合作の恋愛ドラマ映画です。
主演を努めるのはサラ・ポーリーで、ナンシー・キンケイドの短編を原作とし、スペイン出身のイザベル・コイシェが監督・脚本を担当しました。
今回は「死ぬまでにしたい10のこと」からリストの意図、命を削っても叶えたいのはなぜなのか?ジンジャーの飴の意味を徹底考察していきます!!
リストの意図とは?
アンは余命宣告を受けてから、誰にも病気の事は話さず、死ぬまでにしたい事のリストを作りました。
リストの意図とは一体何だったのでしょう?
娘達に関する事
アンにとって二人の愛娘は目に入れても痛くないほどの宝物のような存在だったのです。
特にリストの“娘達が18歳になるまで毎年贈る誕生日のメッセージを録音する”という、これには深い意図がありました。
娘達がアンという大事な母親がいなくなっても、人生に迷った時、このテープを聴いて人生の指針や心の支えにしてほしかったのです。
なぜ18歳までなのか?それはアンが考える“立派な大人になるまで”というアンなりの人生の基準なのでしょう。
そしてテープを残す事は、自分達にとって娘が宝物であるという、アンのこれ以上にない娘達への最高の愛情表現なのです。
このテープを聴いて大人になっていく娘達を、遠くから見守りたいというアンの母としての愛情といえます。
そして自分が死んでもたまには思い出してね、という娘達へのメッセージなのです。
残される家族に関する事
アンがいなくなっても隣に引っ越してきた、偶然にも同姓同名のアンは、娘達のいい母親になるでしょう。
それはドンにとっても同じことがいえます。
母親という存在は、家族にとって何よりも無敵な存在です。
自分がいなくなっても、残される家族には笑っていてほしい、そして幸せであってほしいというのがアンの願いといえます。
この人になら安心して家族を託せると、アンは直感で思い、ナースである彼女の話を聞いてそれは確信に変わったのです。
お洒落に関する事
アンは17歳で結婚してから自分の事にはなりふり構わず、家族の為だけに生きてきたといっても過言ではない女性です。
ネイルをしたり、髪形を変えたりする事の意図は、ずばりアンの女性として綺麗でありたいという欲求の表れといえます。
女性にとって、綺麗な女性でいたいという願望は永遠のテーマです。
その女性としての当たり前の欲求を彼女は死ぬ前に満たしたかったといえます。
そして、そんな自分を周りにも見てほしかったのでしょう。
父親に関する事
刑務所に入っているアンと父親のやり取りは非常に胸打たれるものがありました。
アンが父親に会いに行った意図は、もうこのチャンスを逃したら会えないから、という意味もあります。
しかしそれ以上に父親にもちゃんと幸せになってほしい、という事を口には出さずとも伝えるという意図があったといえます。