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全世界をマジックで魅了した『グランド・イリュージョン』は、爽快などんでん返しが人気を呼び、シリーズ化されました。
本作は観客をもトリックの世界に引き込み、「そうきたか」と思わせる要素が多いので、常に伏線の存在が頭をちらつきます。
『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』では、ラスト5分でサディアスが物語の裏主人公であることが判明しました。
ラスト5分での衝撃事実のため、映画の内容にどこまでサディアスが関わっていたのかが気になります。
とくに本作物語の核となった「チップ」の存在。結局ウォルターもフォー・ホースメンもチップについては分からないことだらけ。
もちろん映画観客もチップの真偽には騙されました。さらにラストシーンでの、サディアスの「カーテンを開けるな」──。
サディアスが裏主人公であったことが分かった直後の発言に、意味は深そうです。
なぜカーテンを開けてはいけないのか?カーテンの向こう側にいるものとは
作中でサディアスが、カーテンについて意味深にぽつりと言いました。
それを聞いたフォー・ホースメンはにこやかにカーテンの向こうに行きますが、この発言には『オズの魔法使い』が関連しています。
『オズの魔法使い』の中で偉大な魔法使いと称されているオズは、カーテンの向こうにいると噂されており、姿が見えません。
また、作品ラストでオズがついに姿を現しますが、偉大な魔法使いの正体はただの「手品師」でした。
この『オズの魔法使い』の内容から、サディアスの発言の意図が読み取れます。
魔法使い=手品師という設定
『オズの魔法使い』の中で、偉大な魔法使いはただの手品師でした。「手品師、魔法」はグランドイリュージョンの真骨頂。
手品師がカーテンを目の前にしたこそ、サディアスはカーテンのことについて意味深気に発言したのです。
カーテンの向こうにいるとされる偉大な魔法使い
『オズの魔法使い』で主人公ドロシーは元の世界に戻るため、エメラルドの都で偉大な魔法使いの存在を知ります。
その魔法使いがいるとされているのが、カーテンの裏側です。
『オズの魔法使い』が有名になったことにより、カーテンと魔法使いはイメージが結びつきやすくなりました。
サディアスはフォー・ホースメンに「お前たちも魔法使いになるのか」という意味合いを込めて、カーテンについて触れたのです。
『オズの魔法使い』の中では、魔法使いの正体は手品師であったことからも、関連性は濃いといえます。
活躍するメンバー数と男女の構成
フォー・ホースメンのメンバーは、アトラス・メリット・ジャック・ディラン・ルーラの5人(ディランは基本的に別行動)です。
一方『オズの魔法使い』は、ドロシー・かかし・ブリキの男・雄ライオン・トトの5人となっています。
両作品とも女性1人、男性4人(かかしに関してはドラマ、映画等で必ず男が演じる、トトは別行動するディランとカウント)の構成です。
メンバー数、男女の構成からもフォー・ホースメンには『オズの魔法使い』と関連するものがあります。