よってゴジラの引き起こした災害は天災扱いになり、セントラル製薬の賠償は潜水艦1隻で済むでしょう。

一方キングコングはソロモン諸島からパシフィック製薬が勝手に連れてきたことになります。

関係者はキングコングの行動に関し、全責任を負うものとするとお達しもあるので、責任を取らされるでしょう。

キングコングが壊した講道館や国会議事堂、熱海城の半分くらいの弁償が命じられるはずです。

パシフィック製薬の規模をどう見積もっても、会社が傾くことは間違いありません。

この時代に描かれている世界の背景

キングコング対ゴジラ [VHS]

1962年というのはGHQの実効支配廃止から10年経ち、日本が独立してようやく安定したころのお話になります。

現在では想像できないかもしれませんが、日本はアメリカの支配下にあったのです

そんな空気の下で作られた本作のテーマを考えてみましょう。

アメリカ対日本を気楽に見れる時代

銀幕のキノコ雲―映画はいかに「原子力/核」を描いてきたか

戦後の高度成長期を間近に迎えて敗戦から立ち直り、ぐんぐん立ち直っていった空気が本作からは読み取れます。

前作までのゴジラは娯楽映画でありながら反核のメッセージ性が強かったのです。

それが本作ではアメリカの顔であるキングコングを登場させ、日本のシンボル・ゴジラと対決させて楽しんでいるのです。

ゴジラは常に反核をテーマにしている

1954年の初代ゴジラから一貫して、反核をテーマにしているのが特徴です。

本作でも原子力潜水艦が犠牲になるシーンが出てきますが、核の象徴であるゴジラに取り込まれてしまいます。

核というテーマをエンタテインメントで貪欲に扱うあたりも、ただでは起きないしたたかさが見て取れるのです。

なぜキングコングは雷で強くなった?

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キングコングはゴジラの前に退散しますが、電気に触れた結果、ゴジラの弱点である電気属性を身に着けました。

この経緯について考察していきます。

100万ボルト作戦の影響で帯電体質に

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ゴジラの進行ルート上に置かれた電線で感電したゴジラは電気をいやがりルートを変更します。

ですがキングコングは物ともせずに電線にかぶりつくなど、電気に強いところを見せます。

この際に電気を身体に帯びられる帯電体質になったと説明があるのです。

ただこれだけではいまいち説明がつかないため、仮説をここで追加します。

落雷で活性化

ゴジラに打ちのめされているときに、落雷を受けたキングコングは別人のように元気になり、ゴジラに飛びかかっていきます。

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