要所要所で「背中を預けて戦う相棒」の伏線がありました。
それをラストシーンの洞窟に持ってくるためにも、コナンのいない状態で蘭と園子だけがさらわれる必要性があったのでしょう。
その上で、警察の方々や毛利小五郎が洞窟に入ってきてしまうと、主人公であるコナンが犯人を封殺するシーンを描けません。
ですので、他の大人が洞窟に入らないようにするには、ボートを管理する美馬さんがコナンと共に島に行く設定が必要だったのです。
強盗犯とトレジャーハンターの繋がりは?
作品中では、強盗犯はトレジャーハンターの仲間にして欲しいから強盗をしたと推測されていました。
強盗の人物像や設定などがほとんど書かれていませんし、その後ストーリーに関係してくる部分は見られません。
単にタイトルである「ジョリー・ロジャー」というキーワードを観ている人に伝えたかっただけの演出のように思われます。
一通りストーリーを見た後に考えると、強盗犯が死の間際に「海賊」を意味するジョリー・ロジャーを口にする意味合いは謎です。
それを聞いた高木刑事と佐藤刑事がその後のストーリーに参加してこなかったので、ストーリーとしての深みは出にくかったかもしれませんね。
タイトルの意味って?
物語の最後のほうで、海底洞窟からの脱出後に美馬さんが海底洞窟のことを「棺」と例えました。
この情報がなければ、なぜタイトルが「棺」なのか理解に苦しむところでしたね。
今回のタイトルでもある「紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)」という言葉。
この言葉は、海底洞窟とそこにある海賊旗(ジョリー・ロジャー)をかけ合わせたもののようです。
因みに紺碧は「やや黒みを帯びた青色」を指します。
嵐で荒れ狂う海をイメージさせる青色を彷彿させる色ですね。
今回の舞台にぴったりな言葉といえるでしょう。
まとめ
今回は、名探偵コナンの映画シリーズである紺碧の棺についてまとめました。
いくつか設定上理解できない部分も残りますが、物語をスムーズに進める上で仕方なかった部分もあるでしょう。
例えば、「二人の女神」を表すスペイン語の「DOS DIOSAS」。
アン・ボニーはアイルランドの出身、メアリ・リードはロンドンの出身とされていますので、スペインとは直接の関係性がありません。
宝の場所も太平洋という設定のため、関係ないと思われますが、英語だと「Two goddesses」となります。