彼らのコピーである新種のグレムリンによりキズモはいじめられます。
つまり日本人や新興国が白人の真似をして勃興することで、白人が驚異を抱いているということです。
白人たちは、野蛮な日本人たちにいじめられていると言いたいのでしょう。
そして、新種がやっつけられたように、日本人にも電気ショックのような制裁を加えてしまえ、というメッセージが込められてるのだとしたら、
とても怖いことです。
結果的に、バブル後の日本経済は、皆さんご存知のようにガタ落ちし、その後も右肩下がりで落ち続けています。
本当に日本は、焼き殺されてしまったのかもしれません。
その頃の予言として、いえ計画としてこの映画が作られたのだとしたら、恐怖を覚えます。
クランプに見るアメリカのトップ
不動産王のクランプは、どちらかというと良い人です。
クリエィティブで人々にヒーローとして崇められたいという単純な欲求も持っています。
つまり、アメリカ人自体は邪悪なのではなく、彼のようにちょっと間抜けなのだと言いたいのだと思います。
そこまで悪意がないけれど、競争社会に何も考えずに突っ込んでいっている人たちです。
世界を悪くしようなどとは毛頭考えておらず、どちらかというと野蛮な人間をコントロールしてやっているという思考があります。
ギズモのようなピュアな存在だということを示しているのでしょう。
「人間らしいビル」へ
グレムリンたちによって占領され、街が破壊される勢いだったのが、危ないところで救われ、ビルの未来の方向性が変わりました。
過剰な生存競争はやめて、ゆったり時間を過ごせるような街づくりを目指すことになります。
キズモのような純粋な可愛い人たち(=白人)が、いじめられない社会になるのでしょうか。
新種を壊滅させた後には、競争がない、ゆったりとした社会が訪れる、まさに白人だけが良い目をみるという未来予測が描かれているようです。
現実的には世界は多極化に向けて進んでおり、今も日本以外の新興国が豊かさを享受しています。
緑あふれる地域でゆったり過ごすというのは、かつて白人の植民地だった地域でゆったりと過ごすということを意図していたのかもしれません。
人間らしいビルを造るということは、新種が壊滅した後の世界で、ギズモや白人が、世界に君臨するという予言なのでしょうか。