そしてもう一つが、マルコが嘘をついているかどうか試したという解釈。破り捨てたと言って微笑したマルコの心の中を見定めたかったのです。

文面について何も教えてくれず、ただ意味深に微笑むマルコ。この表情はどのような感情を表しているのか。

ボブはマルコの心を覗こうとしたはずです。そしてその結果マルコが手紙を偽装したと確信し、ボブは微笑んだのでしょう。

ニキータの手紙は存在していない。でもマルコは手紙があったことを主張している。この矛盾には何か裏がありそうだと直感したと思われます。

ニキータはどこへ行った?

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いくら暗殺者のニキータでも、彼女一人で組織から逃げ切れるとは思えません。組織に捕まった場合、彼女にはどんな罰が与えられるのでしょうか。

どこにも逃げられない

ボブが言うように、彼女の殺人の罪は消えません。

それに、思い出して下さい。組織に入る際にニキータは暗殺者になるか死ぬかを選択させられました。

暗殺者であるうちは生きる権利を与えられるが、逃げ出した今ではその権利は剥奪されているはずです。

だとしたら彼女に残されたのは「死」のみ

組織が彼女を見つけ出したら、必ず殺すでしょう。この考えに達したのはニキータや組織の人間だけではないと思います。

マルコの愛が向かう先

彼女の仕事を知っていたマルコもニキータの死を確信したのではないでしょうか。

素性を知っても変わらずに愛を与え続けたマルコは、彼女の揺るがない死の結末を自分の手で完成させようと心に決めたと推測できます。

つまりマルコは愛するが故にニキータを殺したのです。

その殺しは彼自身が思いついたのかニキータが提案したのかは分かりません。

しかしどう転がってもニキータの死は避けられない事態だったのでしょう。

そうなるとニキータは最初から逃げていないことになります。

ニキータを守ってほしいのは本心?

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暗殺の仕事から足を洗うよう説得していたマルコが、なぜ暗殺の仕事を持ってくるボブにニキータを託したのか。

この答えも2つの違った捉え方が可能です。

マルコの運命

まずはマルコがニキータを殺していないという前提で考えてみたいと思います。

もし自分がマルコの立場なら、彼女を心身共に追い詰めたボブのことを憎みます。二度とボブをニキータに近づけさせたくないと思うはずです。

でもマルコにはそれができなかったのかもしれません。それはなぜか。その答えは、マルコは殺される運命だったから。

マルコは一般人でありながら、多くの事を知りすぎました。

組織の重要な情報を漏らす可能性がある危険人物ですから、処分対象となってもおかしくありません。

自分が彼女を守りたいのに守れない状況なら、仮に憎むべき相手だったとしてもボブにお願いするしかないと考えるでしょう。

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