ジーグラーが後からマンディが中毒死したと話していました。このシーンは映画を観た誰もが「そんな嘘信じられない」と思ったはずです。

しかし現実と妄想を行ったり来たりするこの作品では、ジーグラーの話した内容は全て真実である可能性が大いにあります。

マンディの死の真相

ビルは現実と妄想のマンディを混同していたと考えられます。

人間は一度怪しいと思ったら全てが怪しく思えてくるものです。あのパーティーで自分の代わりに死んだのだと勝手に思い込んだのでしょう。

ジーグラーが嘘をついているわけではなく、彼女の死因はやはり中毒死だったと思われます。

役目が終わった

ビルの妄想世界でのマンディは身代わりになって死亡しました。妄想の産物が死ぬのはどのような時なのでしょうか。

それはきっと役目が終わった時だと思います。妄想世界のマンディはビルの浮気行為を止めようとしていました

その結果ビルは誰とも一線を越えることなく、妻のもとに戻ったのです。

もう存在する必要のなくなったマンディは、ビルの身代わりという形で消えて行ったのでしょう。

ビルが求めていたものとは?

大きな写真「ナイト&デイ」トム・クルーズ、Tom Cruise

妻に嫉妬して浮気しようとしたビルは、結局何もできずに家庭に戻りました。彼が本当に求めていたのは浮気することだったのでしょうか?

やはり答えは「妻に愛されたかった」の一言に尽きると思います。

もしビルが浮気に成功したとしても、彼の憤りはおさまらないでしょう。むしろ虚しさがこみ上げてきて、自暴自棄になっていたはずです。

ラストには妻に受け入れてもらい、幸せな日々が戻ってきたのですから、これが答えなのです。

大きく目を閉じよ

オリジナル・サウンドトラック/アイズ・ワイド・シャット <OST1000> 限定版

付き合いたての頃は恋人の何もかもを知りたいと思いますが、結婚後はお互い嫌な部分が目につくものです。

特にビルとアリスの様に倦怠期の夫婦は、見て見ぬ振りをする事が意外と大切。

映画のタイトル「アイズワイドシャット」は「大きく目を閉じよ」と訳されます。

それは夫(妻)に興味をなくせという意味ではなく、広い心で包み込もうということです。

ビルがアリスの過激な告白に目をつぶり、アリスがビルの浮気行為に目をつぶったこと。

それこそがタイトルそのものを表しているのではないでしょうか。

お互いを許し合ったビルとアリスは以前より幸せになりました。

目を閉じると同時に心を開くことの重要性を、斬新な作風で切り込んだ作品が映画「アイズワイドシャット」なのです。