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「ピッチ・パーフェクト」は2012年公開のミュージカルコメディ映画です。

後に「2」「ラストステージ」が出来る程の人気作となりましたが、余りにも下品な描写で人を選ぶ作品でもありました。

しかし、その振り切ったパワーと王道を往くストーリーで多くの人を感動させる作品であったことも事実です。

本稿では主人公ベッカが所属するベラーズが優勝出来た理由を中心に考察していきます。

映画を殆ど見なかった彼女が映画を観るようになった理由、そして彼女を突き放したジェシーの真意等々を見ていきましょう。

マイナスからのスタート

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青春ミュージカルとして描かれている「ピッチ・パーフェクト」ですが、始まりはマイナスからとなりました。

ベッカには色んな障害がつきまといます。どのようなものだったのか、見ていきましょう。

父子の確執

気づけない毒親

主人公ベッカはどこか人と距離を置いている、人によっては冷たく厳しい印象を与える子として描かれています。

その大きな原因が父との確執であり、彼女は思った通りの人生を思った通りに歩ませて貰えないのです。

大学での活動に殆ど興味がなくラジオ局でのアルバイトと自室での音楽製作だけが生き甲斐でした。

望まないバーデン大学への進学自体がベッカにとって地獄へ落っこちる程のマイナスだったのではないでしょうか。

ジェシーへの屈折した想い

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ベッカはラジオ局で同い年のジェシーと出会い音楽のセンスや才能を認められますが、彼との関係も順風満帆ではありません。

ジェシーはベッカが所属するベラーズ最大のライバルたるトレブルメーカーズの一員、要は「敵」なのです。

利害関係が邪魔してしまう所も彼女にとっては大きなマイナスだったのでしょう。

このマイナスに続くマイナスが今度は彼女の所属するベラーズにまで影響します。

団結力ゼロのベラーズ

こまったこまった。チームワークがなくなった。

そしてベッカにとって一番のマイナスとなったのは彼女が所属するベラーズでした。

デブのエイミー、小心者で声も小さいリリー、神経が細すぎる上セットリストのセンスも古臭いオーブリー。

チームとしての団結力、統率力は皆無で大事な場面でミスしてしまい、万年予選落ちという烙印まで押されます。

個性が強すぎるから意思疎通は勿論普通に話すだけでも苦労するというとんでもないマイナスの塊です。

ベッカにとっての音楽プロデューサーへの道のりは思っていたよりも遥かに挫折と苦難に満ちたものでした。

ベッカの「死」と「再生」

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ベッカは自身のマイナス感情を肥大化させ、一度は落ちぶれる所まで落ちていきます。

実はこの流れの中で擬似的にベッカという人間の「死」と「再生」が描かれているのです。

どのようにして彼女は這い上がってきたのか?考察していきましょう。

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