どうしても結婚する前にもう一度確かめたい気持ちがある。
会えなければそれはそういう運命なのだから。
2人ともがそう感じてお互いを探しはじめます。
ジョナサンとサラが運命の再開を果たせた理由
想いを行動にうつすということ
サラはラースのプロポーズをOKしてもうすぐ結婚することが決まっている。
そして、ジョナサンにいたっては明日が結婚式という幸せなはずの状況です。
なのに数年前のあの日数時間一緒に過ごしただけの人が忘れられない。
想うだけではなくて実際に探すという行動に出てしまいます。
2人が同じ気持ちであること
片方だけが探しても意味がなくお互いが同じ気持ちにならなければ再会などは果たせません。
それは、あの日片方ずつ持つことになったカシミアの黒い手袋と同じ。
手袋は、両方揃わなければ意味がないのです。
運命のサイン
片方ずつ持っているカシミアの黒い手袋や、2人で過ごしたセレンディピティという名のカフェ。
サラの腕にあるカシオペア座のソバカス。
そのすべてに理由がある、サラは運命ならばサインによって導かれると信じています。
そしてジョナサンも、そのサラの言葉を信じたいと思っています。
5ドル紙幣と1冊の古本が果たした役割
あの日、出会った時に5ドル紙幣と1冊の古本に想いを託していなければ、果たして2人は再会出来たでしょうか。
2人が出会って別れた日から、ジョナサンはサラの書き込みのある本がないかと古書店を探します。
それでも見つけられなかった本、忘れたわけではないけどそのまま心の底に沈んでいた想い。
その本が結婚前夜にジョナサンの手元へとやって来たその時、サラもあの5ドル紙幣を手にします。
お互いに相手を探し求めて、もうあきらめようとしていた時にやって来た奇跡のような偶然です。
あの5ドル紙幣と1冊の古本がなければ2人は再会を果たせてはいなかったでしょう。
お互いが同じ気持ちで、運命のサインを信じて実際に行動した2人。
そんな2人に万に一つの奇跡が起こったことにより再会を果たせます。
セレンディピティで結ばれる運命の相手
ジョナサンとサラは、一緒に過ごした時間が長いわけではありません。
長いどころか、たった数時間一緒に過ごしただけの相手です。
お互いの年齢や職業も何も知らなかったでしょう。
けれどもジョナサンもサラも理屈ではないなにかに動かされています。
そして運命に導かれて再会し、ついに2人は幸せをつかみました。
2人の運命の鍵となる1冊の古本、ガルシア・マルケスの「コレラ時代の愛」。
この物語も運命というものを考えさせる壮大な愛の物語です。
映画化もされているので本作と比べて観て見るのもよいのではないでしょうか。