出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B00ENONH7C/?tag=cinema-notes-22

映画「アンタッチャブル」は禁酒時代のシカゴを舞台にしたチーム・アンタッチャブルの戦いの日々を描いた実録映画です。

エリオット・ネス著の自伝が原作となっており、どこか昔懐かしいギャング映画の回顧録としてもお楽しみ頂けます。

また、本作で主役に抜擢されたケビン・コスナーの好演も見所で、彼にとっての出世作としても有名です。

そして老警官役で出てきたショーン・コネリー含め、以下の賞を受賞しています。

第60回アカデミー賞助演男優賞
第45回ゴールデングローブ賞助演男優賞
第30回ブルーリボン賞外国作品賞

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/

洗練された衣装・音楽・映像美に優れた本作ですが、今回はカポネが食事中にバットで殴った理由を考察していきます。

また、銃撃場面に乳母車を映す意味やカポネの涙の意味なども合わせて見ていきましょう。

禁酒法

禁酒法と民主主義 (社会の科学入門シリーズ)

「アンタッチャブル」を考察していく上で禁酒法という時代背景の理解は欠かせません。

今は無き禁酒法が施行されていた背景は一体何だったのでしょうか?

酒は悪魔の飲み物

悪魔の抱擁 芋 25度 1800ml

第一次世界大戦後に施工された禁酒法は背景に様々な事情が重なってのことでした。

一つは酒は人を酔わせ本性を晒してしまうことが道徳的観点から善くないとされたこと。

そしてもう一つがアメリカのビール醸造に深く関わっていた敵国ドイツが損失を与えるためでした。

内と外からの両側面によって勝手に酒は悪魔の飲み物だとされてしまったのです。

強すぎる規制は逆効果

ドローン・ビジネスと法規制

しかし、そういう行き過ぎた規制はかえって逆効果となってしまいました。

寧ろマフィアに酒を用いての闇市場による大儲けの口実を与えてしまったのです。

「アンタッチャブル」に出てくるアル・カポネ一味は正にその隙を突いて暗躍していました。

目先の利益や損失に囚われ、本質を見失ってしまったことが禁酒法最大の失敗です。

アル・カポネ、その人となり

ミスター・カポネ〈上〉

本稿を考察する上で、やはりアル・カポネの人となりへの考察は必須です。

ロバート・デ・ニーロが熱演したことで魅力的な悪となったカポネ、果たしてどのような人物だったのでしょうか?

冷酷無比な実力主義者

ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編2 (MF文庫J)

一番表立って目立つ性格は身内も他人も必要とあらば損切りする冷酷無比な実力主義者の顔です。

後述する部下を粛清するシーンが典型ですが、笑って人を殴り殺せる恐ろしさを持ち合わせています。

他にもギャンブル・売春・恐喝・暴力と自分が儲けるためならあらゆる手段を用いることも厭いません。

かつ脱税に関しても賄賂で買収しようとするなど、頭脳面も凄く賢く隙がないように見えます。

しかし、一方で大きな落とし穴もまたありました。

大きすぎた器

ちょっと徳右衛門 幕府役人事情 第三章 分不相応

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