出典元: https://www.amazon.co.jp/dp/B084TZT68R/?tag=cinema-notes-22
ポール・フェイグが監督を務た2019年の映画「ラスト・クリスマス」。
「ラブ・アクチュアリー」で知られるエマ・トンプソンが出演・脚本・原案に携わりました。
「ゲーム・オブ・スローンズ」のエミリア・クラーク演じるケイトと、ヘンリー・ゴールディング演じるトムの出会いから始まります。
彼は一体何者なのか、何を目的にケイトに近づいたのかが明らかになると、とても心温まるラストが近づいてきます。
今回はそんなちょっとミステリー要素のスパイスが効いた作品の紹介です。
ケイトがトムに胸をときめかせる理由・なぜトムは携帯を戸棚の上に置いているのかを考察します。
ケイトがトムに胸をときめかせる理由
トムは何でもポジティブに捉えるし、ケイトの悩みを聞いてくれます。
それだけでもケイトが彼に惚れてしまう理由になるのですが、他にも大きな意味があったのです。
彼女の胸をときめかせた要因を考察していきます。
運命で結ばれている
ケイトが悩みを打ち明けなくても、すでに知っているかのようにトムはそれを言い当てます。
まるで占い師のようで、その神秘的な力に魅力を感じてしまうのも無理はないでしょう。
しかしトムにはそんな能力はありません。むしろそんな能力は必要ないのです。なぜなら2人の心はいつも繋がっているから。
赤い糸ではないですが、確かに彼らは運命で結ばれていることは間違いありません。
心臓移植
ラストに明かされる事ですが、トムは交通事故ですでに亡くなっており、彼の心臓がケイトに移植されていました。
トムの心臓はケイトの胸で生き続けているわけですから、ケイトの鼓動はトムの鼓動でもあるのです。
彼女の感じていたときめきはトムへの恋心だけでなく、彼の鼓動によるものでもあったのでしょう。
なぜトムは携帯を戸棚の上に置いている?
本作の中でトムは携帯を持ち歩かずにキッチンの戸棚の上に置いていました。
何かやましい事でもあるのかと勘繰ってしまいますが、実はここにも彼からのメッセージが込められているようです。
ではトムがケイトに伝えたかった事とは一体何だったのでしょうか。
トムの口癖
ケイトと初めて会った時から、トムは口癖のようにこう言って彼女を励ましていました。
Look up!(上を向いて!)
引用:ラスト・クリスマス/配給会社:パルコ
このセリフは特別な言葉ではなく、日常的に使う人も多いのではないでしょうか。
それほど大きな意味を持たない口癖だと思われていた”上を向いて“は、心からの声だったことが後のシーンで明らかになります。
目線を上げる
トムの頭の中は、ケイトをどうにかして元気づけたいという考えで一杯だったようです。
そこで言葉で励ますだけでなく、物理的にも上を向かせる方法を思いついたのでしょう。
携帯は毎日使うものですから、人は無意識に携帯の位置を目で探します。
もし携帯が棚の上に置いてあったら、自然と目線が上向きになるはずです。