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2012年に公開された「悪の教典」は、伊藤英明演じる蓮実聖司のサイコキラーっぷりが話題となりました。

特に口笛を吹きながら顔色一つ変えずに生徒たちを撃ち殺していくシーンは、観る者の記憶に深く残ったのではないでしょうか。

それにも関わらず劇中では蓮実が人を殺す動機について、明確に描写されていません。

この記事では蓮実が殺人を犯す理由や作品の注目ポイントを解説していきます。

蓮実という人物の思考回路

悪の教典 上 (文春文庫)
人を殺すことに対して何の抵抗も示さない蓮実ですが、彼の思考回路はどのようになっているのでしょうか。

劇中での行動からその思考回路を考察してみましょう。

他者への共感能力に欠けるサイコパス

悪の教典(9) (アフタヌーンコミックス)
蓮実は幼少から「他者への共感能力」が欠如しています。

共感能力の欠如は、程度の軽いものであれば無神経、自己顕示欲が強い、他者の人生に興味がないといったもので済みます。

しかし蓮実の場合はそのレベルを超越してしまっているのです。

彼が作中のクライマックスでの大量殺人を実行できたこと、そしてその最中、顔色を1つも変えず、むしろ口笛を吹いていたこと。

このことから、他人の命を虫と同じ程度にしか見ていないことが分かります。

「邪魔者」に対する攻撃性

蓮実は自分の行動や思考を妨害する「もの」をとても嫌う傾向があります。

それは人であっても、動物であっても同じです。

作中では、自分に吠え掛かってくるモモを玉ねぎを与えることで毒殺していました。

また毎日家の庭に来るカラスを、「うるさいから」という理由で殺害しています。

邪魔者を嫌う性格と、サイコパスな人間性が相まった結果、作中での大量虐殺が発生してしまうのです。

蓮実が人を殺す動機や理由

悪の教典

複数人を殺す犯人は快楽の為に犯行を繰り返すケースが多いです。

そう考えると蓮実は快楽殺人者である可能性が高いのではないでしょうか。

快楽殺人ではない?

元ルームメイトと殺人を繰り返す回想シーンが挿入され、その中で彼ら2人の殺人動機の違いについて言及しています。

元ルームメイトは快楽殺人者であり、蓮実は殺す必要のある人間を殺すだけ。

いつも何の躊躇もなく殺人を犯しているので、蓮実は殺人を楽しんでいるように見えるかもしれません。

しかし蓮実にとって殺人は快楽を得るためのものではなく、ただの手段でした。

散弾銃で生徒を撃っている時に楽しそうな表情を一切出していなかったことも、蓮実が快楽殺人者であることを否定しています。

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彼が初めて人を殺したのが14歳の頃です。担任の先生を殺したのをきっかけに、両親も手にかけます。

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