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ニール・ブロムカンプが監督を務めた2013年公開のSF映画「エリジウム」。
マット・デイモン演じる主人公マックスは余命5日を宣告され、どうしてもスペースコロニーの医療に頼らざるを得ませんでした。
2154年の地球は廃墟と化し、貧困層である住人はエリジウムへ行けません。そのためスパイダーの助けを借りることに。
ですがそんなマックスの前にジョディ・フォスター演じる不法移民対策本部のデラコートとクルーガーが立ちはだかります。
激闘の末怪我を負ったマックスを治療してくれたのは、初恋の相手フレイ。
運命の再会に心躍るマックスですが、現実はそう甘くはありませんでした。
今回はそんな「エリジウム」の、地球上の全員をエリジウムの市民にした理由・なぜ死を選択したのか・エリジウムに行く目的を考察します。
エリジウムに行く目的
5日間の寿命を克服し、死に怯えない体を手に入れることがマックスの目的でした。
死にたくないという思いだけが彼を支配し、後先のことは考えていないように見えます。
ですがフレイと再会し、他の目的も浮かび上がってきたようです。
昔の夢
幼い頃のマックスはフレイに一つ約束事をしていました。それは大きくなったらお金持ちになってエリジウムにフレイを連れて行くこと。
忘れていたこの約束を、彼女との再会で思い出したのです。
何のために危険な仕事をしてまでお金を稼いできたのか。全ての答えはエリジウムだったと気づいたのではないでしょうか。
精神世界へ
自分や愛する人のためだけにエリジウムを目指していたマックスは、自分の欲に従う人間といえます。
しかしストーリーが進むにつれ、彼の目的も変化しました。
自己犠牲を厭わず、地球上の貧しい人々をエリジウム市民にすることを目的に据えたのです。
ここで彼は精神世界へ入り、貧富の差から解放されたのだと推測できます。
なぜ死を選択した?
自分の病気を治すためにエリジウムへ向かったマックスですが、結果として彼は死を選びました。
これでは彼が何のために危険を犯してまでエリジウムへ行ったのか分かりません。なぜ彼は死を選択したのでしょうか。
マティルダの命を尊重
マックスが自分の命と天秤にかけたものは、初恋の相手フレイの娘の命だったのではないでしょうか。
もしフレイの懇願を退けたまま自分だけ助かったら、彼女は一生マックスを恨むはずです。
マックスはあわよくばフレイと結婚しようと考えていたのかもしれません。
憎まれたまま生きていくより、尊敬されて死んでいくことを選んだと思われます。