母親や兄弟が死んだ事実を隠すために一人で奔走し、マローボーン家の秘密を隠す重圧で心細くなり人一倍母が恋しくなります。
ママのところに僕も行きたい。ひとりぼっちで隠れているのは嫌だ
引用:マーロンボーン家の掟/配給会社:ユニバーサルピクチャー
サムの言ったこの言葉はまさにジャックの置かれた状況であり母を求める本心だったといえます。
好奇心旺盛な“アリー”
アメリカに移り住んでまもなく兄妹たちには、アリーという岬の上の農園に住む娘と知り合い意気投合し仲良くなります。
アリーは図書館で司書をしている賢く優しい女性です。クライマックスでジャックの秘密を全て知り救うキーパーソンです。
アリーの撮った写真
また、アリーはありふれた女性の生き方よりもさまざまなことに興味を持ち、好奇心旺盛で冒険心も強い女性のでした。
ジャック達と知り合うきっかけとなった作り話からも、その想像力の豊かさや好奇心の強さが伝わってきます。
カメラを持ち散策し美しい光景にも敏感なアリーが海岸の近くで撮った兄妹4人の写真も大切な意味をもたらしました。
弁護士ポーターの存在
マーロボーン家の家の権利に関わっていたポーター弁護士はアリーに好意を寄せていたので、振り向かせようとアリーの気持ちを揺さぶりました。
君は彼のことを何も知らないんだ。彼の正体を…僕は君を守りたい
引用:マローボーン家の掟/配給会社:ユニバーサルピクチャー
マーロボーンの家の素性を知るポーターはそれとなくアリーに話していく中で、アリーは自分の知らないジャックの秘密に興味を持ちます。
ポーターはジャックへの嫉妬心から、すべてを暴露しようと入手したマローボーン家に関する新聞記事を見せようとしたのです。
はじめはそのことを無視しよとするアリーでしたが、好奇心を抑えられない彼女は記事を見てしまいました。
アリーの心の変化
アリーのジャックへの気持ち
ポーターが置いて行った記事でジャック達の秘密を知ったアリーはジャックや家族のことを心配しています。
しかし、一つ気になるシーンがありました。アリーがジャックに宛てた手紙を書いている時に“愛するジャックへ”の部分をペンで消したのです。
真実を知った今、これからも本当にジャックを愛していけるのかアリーは自問自答したのです。
「僕たちの物語」への興味
アリーの勤める図書館の建物には診療所も入っていたので、医学に関する書物や学術書が中心に所蔵されていたと思われます。
アリーが医療関係を専門とする司書であれば多重人格に関する書籍を読んでいて、ある程度の知識があったとも考えられるのです。
ジャックの日記を読んでアリーは兄妹達を哀れむと共に、今ジャックに起こっている症状にも興味を抱いたのではないでしょうか?