彼はエリザベスに憧れを持っていました。でもその関係を壊したくないがために友人に甘んじていたのです。

エリザベスがクリスチャンと恋に落ちていくのも黙って見ていました。

しかし彼はエリザベスには積極的に手紙を送り文通を始めています。

手紙と本と原稿。

活字の精霊が二人を結び付けたのです。

二人の結婚に読書会が果たした役割とは

Guernsey-Literary-Potato-Peel-Society

ジュリエットが少しずつ謎を解き進むにつれてメンバーの心も解れていきました。

それはジュリエットの気持ちの変化に因るものです。

読書会メンバーとジュリエット

当初のジュリエットは『仕事として』エリザベスを探しますが徐々に変化していきます。

宿泊先の女主人にエリザベスを辱めるようなことを言われ泣くほどになっているのです。

メンバーにとってジュリエットは第二のエリザベスになっていきました。

ジュリエットもかつての戦争で失った家族をメンバーの中に見ています。

ジュリエットは完全に読書会のメンバーになっていたのです。

メンバーの心境を深読み

当時誰も口には出しませんでしたがエリザベスがドーシーと結婚すれば良いのにと思っていたはずです。

ドイツ人がエリザベスの心を奪った苦々しい過去の思いがジュリエットの婚約者の出現で蘇りました。

『ドイツ人の次はアメリカ人なんて!』と考えても当然です。

彼らは全面的にドーシーをバックアップします。

ドーシーとエリザベスの結婚は彼らの後悔も清算できるほどの出来事なのです。

ロンドンに行こうとするドーシーを呼び止めエベンは自分のネクタイをはずし渡します。

これはプロポーズしてこい!絶対に逃がすな!という全員の気持ちの象徴です。

ガーンジー島と二人のその後

ガーンジー島はイギリスのチャネル諸島にある島の名前です。

この映画を深く感じるためにはガーンジー島の史実を知る必要があります。

ここを押さえておかないとなぜ読書会のメンバーがなぜ秘密を守ろうとしたのかが理解できません。

ガーンジー島の第二次世界大戦

ガーンジー島(Bailiwick of Guernsey)はイギリス女王を君主としますが王室の属領であり議会の配下にはありません。

第二次世界大戦時にはイギリス領で唯一ドイツ軍の占領下におかれました。

当時のイギリスがガーンジー島を防衛しなかったのはイギリス司令部の意志です。

そのため島民は見捨てられた形となり悲惨な目に遭いました。

それを理解した上で観なければこの映画がミステリーに分類される理由がわからなくなります。

その後の二人を深読み

Guernsey-Literary-Potato-Peel-Society

めでたく結婚した二人は読書会のメンバーに祝福されエリザベスの家を購入し幸せに暮らしました。

ジュリエットは美しい自然にイマジネーションを受けながらLiterary(作家)として活躍します。

数年後、キットとイーライはロンドンの学校に進学しました。

ロンドンで彼らを引き受けたのは『花嫁を引き渡す役』をしてくれたシドニー・スターク(マシュー・グード)です。

ジュリエットとドーシーはいつまでも仲良く幸せに暮らしました。

という物語が最後のシーンに込められていたと思いますがいかがでしょうか。

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