出典元: https://www.amazon.co.jp/dp/B00N89RKQC/?tag=cinema-notes-22
エイズを巡る問題を描いた映画「ダラス・バイヤーズクラブ(Dallas Buyers Club)」。
この作品は数々の賞を総なめにするほど高い評価を受けました。
第86回アカデミー賞 主演男優 受賞 マシュー・マコノヒー / 助演男優 受賞 ジャレッド・レト
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ダラス・バイヤーズクラブ
HIV陽性反応が出た、マシュー・マコノヒー演じるロン・ウッドルーフは余命30日を宣告されました。
そこで彼はエイズの治療薬であるAZTの処方を担当医に頼みますが、未認可であることを理由に断られます。
しかしどうにか生き延びたいロンは、ジャレッド・レト演じるAZT治験者のレイヨンと出会うことに。
これでロンもAZTを手に入れられると希望を感じるのですが、ここからロンのエイズ治療薬探しが始まります。
レイヨンが札束を渡した理由
これまで一緒に薬を売りさばいていた相棒のレイヨンが、自身の生命保険を解約してまで札束を用意していました。
なぜそこまでしてレイヨンは札束をロンに渡したのでしょうか。
クラブを潰したくない
金欠で潰れそうなクラブを持ち堪えさせようと、ロンは命を削って動いている。しかし重度の薬物中毒でボロボロの自分は何もできない。
そんな歯痒さをレイヨンは感じていたのではないでしょうか。
そしてクラブにとって今一番必要な物を差し出すことで、自分もクラブに貢献していると思いたかったのかもしれません。
守りたい宝物
ロンもそうですがレイヨンも、これまで人の役に立つ経験をあまりしてこなかったのではないでしょうか。
クラブを設立し、エイズ患者から感謝される日々を経て、自分の生きがいを見つけたのだと思われます。
つまりクラブはレイヨンにとって生きてきた証であり、なんとしても守りたい宝物だったはずです。
クラブの存続に自分の命をかけてもいい。そんな想いが札束を渡すという形になったと考えられます。
社会奉仕する二人の意思
薬を売れば金になるという考えから始まったクラブ経営でしたが、周りから感謝されるうちに、彼らの目的が変わっていきました。
金儲けから社会奉仕へと舵を切った二人の意思を考察します。
救えるはずの命
立ち上げてすぐにクラブは大盛況になります。
業績が伸びる一方、これほどまで困っている人が多く存在するという事実に驚愕したはずです。
もし病院で適切な治療・薬を提供されていれば、クラブに客が殺到するはずがありません。
つまり本来救える命が犠牲になろうとしていたのです。
これは商売云々ではなく、彼らのために動かなくてはと思ったのではないでしょうか。
国と製薬会社に物申す
国と製薬会社が手を結んで莫大な利益を得ていました。
病人をケアする側にいる国と製薬会社が、あろうことか病人を食い物にしていると知った二人の怒りは凄まじかったと思われます。
どうやって事実を暴露してやろうか考えたはずです。