音速のハンはテロリストと戦うことを生業としています。
テロリストたちは黒メガネに黒スーツというかなりわかりやすいスタイルでしたが、全体的にどのキャラクターも寒色系のスタイルでした。
これもお国柄なのでしょうか。
4人のメンバーの中ではハンが断トツの人気ナンバーワンです。
クマに変身するアルススは科学者として生きています。
科学者の能力が野生化というのも何かアイロニカルな感じですね。
クセニアはサーカスに所属してその能力を活かした生活をしています。
彼女は記憶を失くしているので遺伝子操作による特殊能力を生まれつきだと思っていたのでしょう。
サーカスの団員という設定もロシアならではですね。
この何の共通性も持たない暮らしを送っていた4人だからこそ、多面的な判断ができたのかもしれません。
そして彼らは何の躊躇もなく命を賭けます。
パトリオット計画と冷戦時代
パトリオット計画は冷戦時代から続いていると言っていますので、かなりの歴史を持っていると思えます。
キーワードとなる冷戦時代とは1945年から約44年間続いた米ソ間の対立のことです。
何度も直接衝突の危機を迎えましたが、外交努力により回避されてきました。
しかし水面下での駆け引きや他国に介入する代理戦争によって多くの人が犠牲になっています。
その頃に発生したパトリオット計画は秘密裏に動く工作員を作り出す作戦だったのでしょう。
クラフトが自己顕示欲に負けなければ彼ら4人は最強の暗殺者になっていたのです。
最後の攻撃手段を準備していたパトリオット計画は直接戦争を想定していたと考えられます。
ロシアならではの特殊能力とは
アメリカ版のヒーロー映画はあっけらかんと明るい雰囲気が底辺に流れフィクションとして楽しめます。
しかしロシア版のこの手の映画は『本当にやっていたのかも』と思ってしまうリアルな感じです。
そんなロシアにおいて地上最強の生物とは何でしょうか。
ロシアで最強の生物
それは『熊』です。
主人公であるアルススは熊になるという遺伝子操作を受けています。
熊は至近距離からの射撃にも耐える皮膚を持ち、強靭な筋力と素早い動きで圧倒的な存在感を示すのです。
ロシア人にとって身近な脅威である『熊』を超人モデルにしたことからもどれくらいの恐怖心を持っているかわかります。
人格を持った熊こそロシア人にとって最強ということです。
特徴的な戦闘シーン
ただでさえ恐ろしい熊が人格を持ち銃器を操るのですからロシア人にとっては『恐怖』そのものです。
エレーナに指示されたパトリオットメンバーは熊そのものの能力を増強するのではなく、武器を操作できるように改善しました。
おそらくそれは技術開発の時間が無かったためと推察できます。
肉体そのものを増強するには骨格操作が必要ですので、時間がかかってしまうのでしょう。
熊と化したアルススは肉弾戦に持ち込み、至近距離でマシンガンを乱射します。
熊がマシンガンを撃つという発想もサーカスが盛んなロシアらしいと感じた人も多いでしょう。
ロシアらしいといえばクラフトもそうです。
ロシアらしい『敵』クラフトが目指したもの
自らも超人となったクラフトは宇宙から世界を掌握しようとします。
そのためには巨大なアンテナが必要となり冷戦時代の遺物を入手しようとしました。
確かに現代において人工衛星を一手に握られたらひとたまりも無いですね。
世界を征服して何をしたいのか
彼は有能な科学者です。