生まれつきではないという理屈をこねたかったのでしょう。
しかしサイクス自身がゲイであるため、同性愛が生まれつきであることを理解していたのだと考えられます。
同性愛は罪
罪の意識を感じさせることは、相手を支配するのに有効な手段です。
DVもそうですが、本来被害者である人物が「自分が悪いのだから怒られて当然」と思えば、反抗しなくなります。
これによりどんな人にも体罰を与えることが可能になり、神様の名を語りつつも自分自身が神様のように振る舞えるのです。
それにより指導する側は優越感を得られるでしょう。
サイクスはこれにより、「同性愛者よりも自分の方が上」「自分はゲイとは違う」と思い込んでいたように見えます。
キャメロンが自殺した真意
キャメロンは同性愛を罪と認めることができなかったため、葬式のマネをさせられました。
それは彼にとってどれほど屈辱的なことだったでしょうか。
命をもって抵抗した
サイクスの指導は暴力的であり、肉体・精神ともに追い詰められるものでした。
そんなサイクスが見守る中、キャメロンは罪を認めなかったのですから、彼の意思は相当強かったといえます。
同性愛を否定することは、自分の人生を否定することだと感じたのかもしれません。
キャメロンは、同性愛は罪だと言い切るサイクスに対して怒りを感じていたはずです。
だからこそ命を持って抗議をし、人生を否定されることを阻止したのではないでしょうか。
愛を貫いた
命をかけてまでキャメロンが同性愛を罪だと認めなかったのは、彼に愛する人がいたからかもしれません。
その愛だけは絶対に守り抜きたかったのだとしたら、同性愛を罪だと口が裂けても言いたくなかったでしょう。
生きていたらいつかはこの愛を罪だと嘘をつかなければならなくなる。
逆にいえば、死んでしまえば愛を貫けると考えた結果の自殺だったとも考えられます。
父マーシャルの歩み寄り
牧師として同性愛を認めるわけにはいかなかった父マーシャル。
息子を更生施設に入れた彼が、なぜ最後に同性愛を理解しようと歩み寄ったのでしょうか。
優先すべきは牧師の立場か息子か
マーシャルは牧師という自分の立場をずっと主張してきました。
しかしそれはマーシャル個人の問題であって、ジャレッドの問題ではありません。
ジャレッドは同性愛を無理に父親に理解してもらおうとは思いませんでした。
なぜなら同性愛はジャレッド自身の問題であり父親の問題では無いからです。