エマがレイの元を去ったのは、水難事故で亡くなったマロリーに関することがきっかけでした。
あれ以来あなたは私に心を閉ざした。なぜなの?私が去ったのは、あなたが話さないからよ
引用:カリフォルニア・ダウン/配給会社:ワーナー・ブラザーズ
マロリーの水難事故以来、レイは救えなかった自分を責め続け、一度もマロリーに関する話題をエマにしていません。
エマにとってはこれがショックだったのでしょう。いつまでも前を向けない夫の姿に、将来が見えなくなったのです。
マロリーを語ったのは事故以来のこと
レイがエマにマロリーの話を振ったのは、事故以来のことでした。
なぜそれができたかというと、巨大地震によってブレイクを助ける必要が出てきたからです。
やっとマロリーの事を話してくれたエマは、飛行機を出発させようとするレイに向かってこう言います。
娘を助けましょう
引用:カリフォルニア・ダウン/配給会社:ワーナー・ブラザーズ
ここで言う「娘」とはブレイクのことです。しかし、マロリーも含めた「娘」という意味にも考えられます。
つまり「ブレイクの命を助けること」「レイ自身が後悔から解放されること」の二つの意味合いがあるのです。
このチャンスを迎えられたのは、巨大地震が起きたからこそ。家族の絆が深くなるのは、巨大地震のおかげとも言えそうです。
ダニエル・リディックは助けようとはしていた?
「逃げた」と言われるダニエル。確かに逃げはしましたが、一応助けようとはしていたようです。
そもそもブレイクの脚が車のシートに挟まってしまい、ダニエルは一人ではどうすることもないので助けを呼びに行きました。
階段を上がった先で、助けを呼びますが全員パニックになっており聞く耳持ちません。
そうこうするうちに、自分も逃げてしまいますが、命をなくすかどうかの瀬戸際の状況でした。
こう考えてみると、ダニエルは「逃げた」というよりは「逃げなければならなかった」とも考えられます。
「逃げなければならない」状況とは?
ではダニエルが「逃げなければならない」と思われるのは、どのシーンからでしょうか。
地震が起きて本性を現すまでは、ダニエルに裏がありそうな様子はありません。
むしろエマを本気で大事にしようとしているし、ブレイクにも「レイとエマの子ども」として尊重しています。
だからこそ、レイともきちんと会って話をしようとしていました。つまり決して悪い人間(通常時)ではないはずです。
足をやられる
ダニエルはブレイクの脚がシートに挟まれた状況を目の前で見ています。
また、落盤によって車の運転手が死んでいる場面も直前に見ている状況。
そこで、助けを呼びに行くと自分に「落盤」「足(靴)が挟まれる」状況に出会います。そう考えるとパニックになって当然でしょう。
ゲインズ一家には結果的に嫌われてしまいましたが、一般的に考えるとダニエルが逃げるのは、当然の反応だったと思われます。
うつろな表情
落盤した天井が自分の足に当たり、靴が脱げたシーン。その直前にブレイクの存在をベンに伝えていました。
そして落盤があった後は、うつろな表情をしています。そこでベンは声をかけますが、全く反応せず外に歩いて行きました。
その様子からも、ダニエルはこの時意識がもうろうとしており、正常な判断ができていないと言えます。
この状況では当然、本能に従って自分の命を守りに入るでしょう。
つまり「逃げた」というよりは、「逃げなければならない」しか考えられなかったのです。
レスキュー隊の父とその娘
ブレイクは本作の中で、何度も命の危機に襲われます。結局最後にはレイに助け出され、命は守られました。
では、そのブレイクがなぜあれだけの危機に遭いながら、助け出されたのでしょうか。