確かに憲法では報道の自由が保障されていますが、だからといって何でも好き勝手に報じていい訳ではありません。

自由という言葉の裏には常に”責任”が伴い、自由の本質は全ての根拠が自分にあるというのが本当の意味です。

現代では個人主義の台頭に伴い、それが好き勝手何をしてもいいという考えと一体化してしまったのでしょう。

ラザーがフィクションと現実の双方で真実を主張しながらも信頼されないのは責任を取ってないからです。

つまり報道の世界こそ全てを自分で負う覚悟が必要であり、メイプスとラザーはその覚悟がなかったと推測されます。

軍歴詐称疑惑を報道した理由

詐欺と詐称の大百科

類を見ない大事に発展した一連の事件ですが、何故ブッシュ大統領の軍歴詐称疑惑が浮上したのでしょうか?

まずその背景設定や流れを押さえないことにはそれこそこの事件の真相・本質は見えてきません。

あらすじを踏まえつつ、その理由を掘り下げていきましょう。

大統領選挙

アメリカ大統領選 勝負の分かれ目 (日経プレミアシリーズ)

そもそもの背景にあったのは2004年の大統領選挙で、ブッシュは民主党のジョン・ケリーと一騎打ちになりました。

国全体の注目を集める規模の出来事は同時にメディアにとってもまたとない絶好の機会です。

ここでスキャンダルを明るみにすることが出来ればそれこそ歴史的事件として革命を起こせたでしょう。

物事は何でも実行する時の運が来なければ失敗する訳であり、その読み自体は的確なものでした。

だからCBSは水面下で虎視眈々と軍歴詐称疑惑を明るみに出す戦略を練っていたというわけです。

視聴率が稼げる

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二つ目にこういう報道番組を作ることでCBSとしても視聴率を稼げるという旨味があります。

どんな業界も数字にこだわってナンボであり、テレビ局の場合その数字とは視聴率が指標です。

軍歴詐称疑惑を取り上げていたのは『60 Minutes II』という『60 Minutes』の姉妹番組でした。

非常に絶大な人気を誇っていた番組で、日本でも『CBSドキュメント』という形で放送された程です。

それ程に番組としてのブランドが大きかったことも影響し尚更報道は白熱したのではないでしょうか。

キリアン文書

そしてその中で一際大きな注目を集めたのが新証拠として提示された“キリアン文書”でした。

ラザーが報じたこの文書はそれこそ一世風靡と呼ぶべきセンセーションを巻き起こしたのです。

しかも相当に入念な調査とブッシュ大統領の元上司の方にインタビューするなど徹底しています。

これが本当に上手く行けば、ブッシュ大統領を政界から追放するという大革命が起こっていたでしょう。

正に伸るか反るかの一世一代ともいえる賭けであり、ここを外せば勝機はありません。

そうした様々な事情が重なって軍歴詐称疑惑の検証へと国全体を巻き込んで発展したのです。

ブロガーに指摘された意味

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しかし、そんなキリアン文書もある保守派のブロガーによって捏造であるという予期せぬ反論を食らいました。

そのことがきっかけでCBSは不利な立場に追いやられまずが、果たしてこの指摘には何の意味があったのでしょうか?

一連の流れを整理しながら掘り下げていきましょう。

論点のすり替え

論点思考

一つ目に挙げられるのが論点のすり替えによって議論の対象を変えたことです。

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