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「死霊館」シリーズの派生作で、『ソウ』シリーズなどのホラー作品を手掛けたジェームズ・ワンを製作に迎えた『アナベル 死霊館の人形』。
心霊研究夫妻のウォーレン夫婦に語るところから始まるお決まりの演出の本作は、「アナベル人形」シリーズとしては第一作目にあたります。
第一作目ということで、アナベル人形にまつわる恐怖とは何なのかが描かれており、そこには悪魔や呪いといったものがありました。
その中でまず気になるのが、アナベルがなぜ両親であるヒギンズ夫妻を殺したのか。
さらにそこから、ミアや娘のリアを狙うようにもなりました。アナベルはなぜこれらの人を狙い続けたのでしょう。
そして映画ラストシーンでは、エブリンがミアの代わりとして窓からアナベル人形と共に飛び降ります。
エブリンがその道を選ぶのにはどのような意図があったのか。エブリンの突然の行動に、ミアやジョン同様観ているこちらも衝撃を受けました。
今回は「アナベルがヒギンズ夫妻やミアを狙う理由」「エブリンの突然の行動の意図」を考察します。
どんな人の魂を欲するのか
「アナベル」という名前が独り歩きしていますが、その実態は悪魔です。
本作の中でも、悪魔が人の魂を欲する存在と説明されていますが、一体どんな人が狙われるのでしょうか。
これが分かれば、ミアが悪魔に狙われる理由が分かります。
体が弱かったり不自由だったりする人
前作で悪魔が狙ったのは、ジャニスという「足の不自由な少女」でした。
そして今作ではミアが悪魔に狙われており、両者に共通することは体が弱っていたり、不自由だったりしている女性、です。
ミアが最初に「アナベル」に襲われたのは、まだリアがお腹の中にいる妊婦のときでした。
妊婦で、しかも臨月も間近という状況の女性は、かなり体が不自由しています。悪魔はそのような人を狙うのです。
だからこそ、執拗にミアが狙われていたことが分かります。
赤ちゃんの血を欲する
映画内で登場する本『悪魔からの誘い』の内容には、悪魔を呼び出す条件が書かれていました。
近親者の血を流す。無垢な赤子の血も
引用:アナベル 死霊人形の誕生/配給会社:ワーナー・ブラザース
本作内のアナベル(ジャニス)は、悪魔を呼び出すまじないをするカルト集団の一員です。
そのためには近親者の血、つまりヒギンズ夫妻の血と、赤子の血が必要。しかしヒギンズ夫妻には赤子がいません。
そこで狙われたのがミアであり、当初お腹の中にいたリアなのです。悪魔がミアを狙い続けた理由が、悪魔を呼び出す条件から分かります。
次作『アナベル 死霊人形の誕生』より
アナベル人形シリーズとして第一作目を飾った本作ですが、実はすでにその後のシリーズの展望も決まっている中での作品でした。
そのため2017年に公開された次作の内容を考察することで、本作『アナベル 死霊館の人形』のさまざまな真相が浮かび上がります。
「アナベル」の正体
『アナベル 死霊館の人形』の次作である『アナベル 死霊人形の誕生』では、アナベル人形の誕生の背景が映し出されています。
その中で少女「アナベル」は、マリンズ夫妻の娘として生まれますが、1945年、事故によって亡くなっているのです。
夫婦が何を犠牲にしても良いから娘を復活させてほしい、と願っていたところに悪魔が現れ、願いを叶える「ふり」をしました。
悪魔はそうして、マリンズ夫婦の魂を奪います。