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日本では2017年公開の映画、『セブン・シスターズ』。
監督は『処刑山 -デッド・スノウ-』や『ヘンゼル&グレーテル』などでも有名なトミー・ウィルコラが務めています。
主演のノオミ・ラパスが、七つ子カレン・セットマンを1人7役で演じているのも見どころ。見事な演じ分けにも注目です。
ここでは主役のカレンを中心にして、荒廃したSF的近未来を舞台に繰り広げられる物語を考察していきます。
タイトルが示す意味 どうして月曜日だったのか?
まずこの映画の原題について。『What happened to Monday?』直訳すれば「月曜日に何が起こったか?」。
「Monday」は事件が起こった月曜日のことであり、それから登場人物としてのマンデーも指していることはわかります。
ここでは更に、他の曜日ではなくどうして「月曜日のカレン」だったのか、についても考えたいと思います。
月曜が失踪した理由
事件は月曜日、外出したマンデーが帰って来なかったことから始まりました。
その日、何が起こったか?
その日にあった大きな出来事は、昇進が決定したこと。
それにより多額の資金を動かせる立場になるため、マンデーはケイマンとの契約に動き出すことができたのです。
ただ、それに気づいていたのが同僚のジェリー。昇進後にもマンデーを脅していたことが、バー店員の話からも判明。
おそらくマンデーはそれをケイマンに報告、彼の始末が決定されたのでしょう。
こうして、マンデーが日常を捨てることを決意したのが月曜日だったのです。
マンデーとケイマンの関係
気になるのはグレン・クローズ演じるのケイマンとの関係ですが、ファーストコンタクトはケイマン側からだったのではないでしょうか。
前の子もそう言ったわ。
引用:セブン・シスターズ/配給会社: コピアポア・フィルム
チューズデーが捕らえられ命乞いした際、ケイマンが言ったセリフ。
“前の子”とは「火曜日の前」で、言葉通りマンデーでしょう。彼女も金銭を差し出すことで、命乞いをしたのです。
おそらく妊娠による体温や体調の変化で、他のカレンと異なることが7つ子であることまで含めてばれ、ケイマンに弱みを握られたのでしょう。
しかもケイマンに いいように利用された
引用:セブン・シスターズ/配給会社: コピアポア・フィルム
ラストの対決シーンでのセリフからも、それが窺えます。
他の姉妹を裏切ることを決めたのはマンデー自身ですが、生真面目な性格からしてかなりの葛藤があったはず。
妊娠とケイマンとの密約により、彼女は、もう姉妹たちとの家には戻れないという想いも抱いていたのではないでしょうか。
マンデーの失踪は、必ずしも自身のエゴだけによるものではなかったとも読み取れるのです。
どうして姉妹を裏切った?
マンデーの秘密は妊娠したことでしたが、見返すといくつかの発見ができます。
妊娠の伏線とマンデーの決断
マンデーが出勤前にトイレで吐いていたシーン。緊張に加えて、つわりの症状とみることができます。