作中では明確に食事のシーンがなく、また脳以外の部位を捨てていたように見えたため可能性は低いかもしれません。
しかし、脳の部分がエイリアンの数を増やす以外に彼らの栄養源となっていると考えることもできます。
何十億人もいる人類をすべてエイリアンにするというのも現実味がなく、そのためだけに地球に来るとも考えにくいからです。
家族を想う愛が人類の武器
なすすべがなくエイリアンの侵略を受け続けていた人類でしたが、最後にはエイリアンに打ち勝つことができました。
ローズの力によるものも大きいと考えられますが、やはり勝因は人間が誰かを想う愛なのではないでしょうか?
本作では3つの家族の愛を中心に物語が展開している点でからも愛というメッセージが作品に込められていると考えられます。
マークとトレントの親子
まずはフランク・グリロ演じるマークとトレントの親子の愛です。
物語の序盤はすれ違っていた親子でしたが、最後には互いを思いやるシーンに目頭が熱くなりました。
2人の間に愛があったからこそ、トレントは洗脳から目覚め、エイリアンと戦うことができたといえるでしょう。
ジャロットとエレイン、ローズの親子
おそらくエイリアンで最初に洗脳から目覚めたのはジャロットと思われる宇宙船内で出会ったエイリアンです。
妻であるエレインとおなかの中の子供を想う愛によってジャロットも洗脳から目覚めたといって間違いないでしょう。
エイリアンを撃退した奇跡も2人の愛の結晶であるローズの力がカギとなりました。
マークとジャロットという2人の父親が人類の希望を守り抜いたのです。
スアとカンヤの兄妹
ラオスの反政府組織にいたスアとカンヤの兄妹愛も本作には欠かせない要素となっています。
互いを思いあう姿を見たマークやオードリーも2人なら信用ができると思えたのではないでしょうか。
また、スアを演じたのはアクション映画の傑作『ザ・レイド』で主演を務めていたイコ・ウワイス。
彼のシラットと呼ばれる東南アジアの伝統武術を織り交ぜたアクションも本作の見どころの1つといえるでしょう。
さらなる続編やサイドストーリーに期待が膨らむラスト
映画のラストは10年後のローズが宇宙船に乗り、別の宇宙船へと攻撃を仕掛けるシーンで幕を閉じました。
このシーンから、人類と自我と記憶を持ったエイリアンがついに敵のエイリアンの本拠地へ攻め入った場面と推測できます。
また、「今までは防戦一方だった」といった趣旨のセリフがありました。
これは10年の間に、何度か新たな刺客のエイリアンが地球へ侵略へきていることを示唆していると考えられるでしょう。
様々な余白を残しているラストから、さらなる続編や10年間の出来事のサイドストーリーなど期待ができるラストとなっています。