そして注目したいのが、チップを払うときのセリフをKが「カメラ目線」で言うこと。この意味は二つの可能性が考えられます。
- 映画の観客に対して言っている
- 一つ空席を挟んだ隣の席に座っていたグリフィンに対して言っている
映画観客に対してだと、観客に語っているそのままの意味で捉えることが可能です。
一方グリフィンに対して言っているのであれば、それはKがチップと隕石の関係を分かっていたことになります。
つまり、グリフィンがKに「ヤバイ」未来を教えていたと考えられるのです。だからKはチップを払いに戻ったのでした。
グリフィンはMIBのサポートメンバー?
MIBは地球外生命体から地球を守ることが目的です。当然地球に紛れ込んでいる宇宙人たちの管理もしなければなりません。
もしもKが地球外生命体であるグリフィンに小惑星の事を教えてもらっていたのであれば、グリフィンはMIBサポートしていることになります。
つまり、グリフィンはMIBのサポートメンバーとして、MIBに認められているわけです。
このサポートメンバーとの信頼については、本作のストーリーの中で十分に証明済み。
グリフィンから忠告があったが、Jの会話が衝撃的すぎてKは忠告を忘れていた。だから戻ってきて、照れ隠しでグリフィンに話しかける。
Kがチップを払う行為は、そんな意味にも考えられます。
大佐に見せた未来1:グリフィン
大佐はグリフィンが見せる未来を見て、急にMIBのエージェントたちの行動を理解しました。
そう考えると気になるのが、どんな未来を見せたのかということです。
そのためには、大佐が「今見ている映像は未来だ」ということが分からないと、話の根幹が揺らいでしまいます。
つまりグリフィンが大佐に見せる未来の一つであり、一番最初に見せる映像は、グリフィンが未来を見せる異星人という自己紹介でしょう。
大佐に見せた未来2:ボグロダイト星人の思惑
グリフィンが未来を見せる異星人だと紹介した次に必要な映像は、論理的に説明な説明にするため次はボリスの思惑を伝える必要があります。
つまり、ボグロダイト星人というものがどんな異星人であり、そのボリスがどんな行動意志を持っているか、ということです。
この未来を見せないと、大佐は今後見せる未来(後述しています)を見せても「結局誰が何の目的で?」となるでしょう。
つまり、ボリスを止めないと起こる大惨事の原因を説明するのです。
大佐に見せた未来3:ボリス暴走の結果
短い時間の中で、いかに大佐を納得させるだけの未来を見せるか。
Jがグリフィンにどんな未来を見せたのか聞くと、グリフィンはこう答えました。
必要最小限ね
引用:メン・イン・ブラック3/配給会社:コロンビア映画
必要最小限である以上、効果的で衝撃の大きな未来を見せる必要があります。では、どんな未来を見せたから大佐は納得したのでしょう。
大佐が大切にしていたもの
K、J、グリフィンの三人が検問で捕まって、ロケット発射場内に入り込んだ直後の場面で大佐はこう言います。
人類の偉業が達成されるという日に、発射場に侵入か?神と全人類、私の息子も怒る
引用:メン・イン・ブラック3/配給会社:コロンビア映画
「この場面でその情報は必要か?」と言えるほど「息子」の情報は、この場に沿う情報ではありません。
結局この「息子」とは「J」のことですが、父親はそれほどJを愛していたことの裏返しになります。
グリフィンが見せた未来は、ボリスを阻止できたなかった時に息子が殺される、または死ぬシーンを見せたはずです。
息子を愛していた父親はショックを受け、事態の把握に努めることは言うまでもありません。
大惨事の世界
ボグロダイト星人が地球を侵略した場合、当然標的となるのは息子だけではありません。