出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B087LMBW27/?tag=cinema-notes-22
『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』は2019年11月15日に公開された日中合作映画です。
役所広司とチャン・ジンチューが主役を務め、エベレストという壮大な自然を舞台にした話題作でした。
アクションサスペンス映画ですが、ファンタージー要素もプラスした独特の感覚で楽しませてくれます。
劇中では、ヒロインの行方など数多くの謎を残したまま幕を閉じました。
追想シーンの真意や、ヒロインの行方を徹底考察していきましょう。
追想シーンの真意
世界最高峰のヒマラヤ山脈エベレストで繰り広げられる、スペクタクルストーリーは悲しい結末を辿りました。
本作のラストシーンでは、生き残ったシャオタイズとハン・ミンシャンの追想シーンが流れます。
この追想シーンこそが、本作で最も訴えたかったメッセージなのです。
恋人との時間を思い出したシャオタイズ
シャオタイズは劇中、様々な困難に立ちむかい何度も命の危機にさらされていました。
彼女がここまで頑張れるのは、全て恋人の為です。
恋人との楽しかった思い出を追想したのは、シャオタイズが危険なミッションに参加する動機を観客に伝える為です。
登山ルートには、随所に120体もの遭難者の遺体が放置され、凍結か、乾燥によりミイラ化している。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/エベレスト
実際にエベレストは死と隣り合わせの危険な山であり、戻ってこれない人も多数います。
今回のミッションに陰謀が絡んでいなかったとしても、救助隊としてデスゾーンに向かうのは命がけです。
自分の命を危険にかけても、彼女は恋人に会いたかったのでしょう。
愛する人の為、彼女は命がけで戦ったのです。
友情を追想したハン
唯一の生き残りハンは、かつて仲間たちが集った「ウィングバー」で思い出に浸っています。
仲間が死んだことを改めて実感した瞬間だったでしょう。
仲間が自分にとって、どれだけかけがえのない存在であったか…、もう会うことが出来ない寂しさがどっと押し寄せてきたのです。
山に登る仲間は、お互いの命を預けあう家族のような存在です。
大切な人を失った悲しみは、かつてのシャオタイズの姿だったのではないでしょうか。
またシャオタイズが偶然写っていた写真では、本当に大切なものはなくしてから気付くというメッセージが隠されています。
ヒロインのシャオタイズがラストで消えた理由
劇中でハンの救出を通報したシャオタイズですが、なぜ自分の救出を要請しなかったのでしょう。
彼女が姿を消した理由を紐解いていきます。
恋人と一緒にいることを選んだ
シャオタイズは命がけで恋人に会いに来ました。
もしかしたら、恋人の遺体を連れて帰ろうと思っていたのかもしれません。