出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B00ZEAJJQC/?tag=cinema-notes-22
映画『ドラゴンボールZ 復活の「F」』は前作『ドラゴンボールZ 神と神』の続編として2015年に公開されました。
前作と本作共に脚本は鳥山明本人が手がけており、時系列は魔人ブウを倒して4年後の世界として描かれています。
またDVD・Blu-rayの特別限定版にはゴールデンフリーザを模した時計や画コンテ集などの特典もありました。
劇場版としては破格のヒットを出し、そのクオリティと完成度の高さから以下を受賞しています。
第39回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞
第33回ゴールデングロス賞日本映画部門・優秀銀賞
第25回日本映画批評家大賞アニメ部門最優秀声優賞引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ドラゴンボールZ_復活の「F」
本稿では満を持しての復活となるフリーザがなぜ負けたのかをネタバレ込みで考察していきましょう。
また、4ヶ月の修行を積んだ理由や地球を破壊しようとした真意などにも迫っていきます。
悟空がやり残した唯一の課題
本題の考察に入る前に、なぜわざわざフリーザとリターンマッチをする必要があるのでしょうか?
これはフリーザ編の結末を考察していけば答えは簡単に分かります。
悟空はこれまでピッコロ大魔王をはじめ沢山の敵を倒しましたが、フリーザは自分の手で倒していません。
最終的にフリーザを倒したのは未来世界のトランクスであり悟空はフリーザ親子を相手にしていないのです。
つまりフリーザ親子を明確な意志をもって倒せなかったことが悟空がやり残した唯一の課題でした。
本作はそれを擬似的な追体験という形でやり直させ、悟空に自らの弱点を克服させる図式になっています。
18号や悟天、現代のトランクス達息子世代を参加させていないのもフリーザとの因縁がないからです。
本当の意味でのフリーザ編完結は本作をもって漸くなされる形となります。
フリーザの敗因
タイトル通り復活を遂げたフリーザでしたが、その戦闘力は想像以上に遥かに強くなっていました。
ゴールデンフリーザという新形態まで引っ提げてあの悟空とベジータを圧倒しているのです。
しかしそれでも負けてしまいますが、一体何故なのかを考察していきましょう。
父と同じ失敗をしている
第1の敗因は実はラストの選択においてフリーザが父と全く同じ失敗をしているからです。
悟空はその楽観的な性格が弱点としてあったのでフリーザはその点を上手く突いて勝ちました。
しかしベジータはそんな甘さはなく、プライドが高く相手を倒すときは殺意に迷いがありません。
フリーザ軍の最高司令官に任命する提案を出しますが、この時点で彼は父と同じ過ちを侵しています。
かつてフリーザの父も未来世界のトランクスを最高司令官にしようとして逆鱗に触れ殺されました。
そう、フリーザは親子揃ってベジータ親子に対する油断と慢心で負けているのです。
ペース配分の差
2つ目に挙げられるのが、悟空とベジータと戦う際に自らのペース配分を弁えていなかったことです。
ゴールデンフリーザの戦闘力は超サイヤ人ブルーとなった悟空とベジータを余裕で圧倒しています。
しかし、このゴールデンフリーザは長時間持たないという弱点があり、ペース配分を間違えました。
しかもここに来るまで悟空とベジータは実戦経験も修行も数多く積んで力を我が物としているのです。
長いこと前線に出向いていなかったフリーザとは土壇場で差が出てしまうのは当然ではないでしょうか。