出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07QS7YTWS/cinema-notes-22
吾峠呼世晴原作の漫画「鬼滅の刃」。
2019年にTVアニメが放送され社会現象ともいえる人気を得ました。
集英社の週刊少年ジャンプで連載されていた原作が完結した後も、その人気は留まることを知らずその注目はますます高まっています。
主人公・竈門炭治郎とその妹である禰豆子の数奇な運命の冒険譚。
アニメでは花江夏樹、鬼頭明里といった今をときめく声優が熱演。
ufotableの外崎春雄監督が手掛けた高クオリティの剣戟シーンなどが話題を呼びました。
そのTVアニメ版の放送に先駆けて、アニメ第1話~5話を劇場版として編集し特別上映されたのが「鬼滅の刃 兄弟の絆」です。
公開劇場が少ない中での2週間の期間限定上映でしたが、公開期間が延長されるほどの好評を得ました。
貧しくも幸せだった炭治郎を突然襲った悲劇。
鬼殺隊の冨岡義勇との出会いから、鬼殺隊入隊のための最終選別を突破するまでが描かれた重要なエピソードです。
鬼滅の刃は鬼とのバトルも魅力ですが、優しさ溢れる物語も多くの支持を得ています。
邪悪な鬼にさえ手を差し伸べる炭治郎。映画で何故炭治郎は倒した鬼の手を握ったのか?
狐面の少年少女の正体と、冨岡が禰豆子を見逃した理由も合わせて考察します。
炭治郎の優しさの源流
鬼に家族を殺された炭治郎。それにも関わらず、何故優しさを持ち続けられたのでしょうか。
長男という立場
6人兄弟の長男である炭治郎。その立場が彼の持つ優しさに影響しています。
父親不在の過程の中で、炭治郎は兄弟の面倒を見てきました。
多くの兄弟を分け隔てなく育てるには様々な困難があったことが推測できます。
家族である以上、兄弟たちから不平不満をぶつけられることもあったでしょう。
兄という父より身近な立場だからこそ、兄弟の不満が炭治郎に強く当たったこともあるだろうことは容易に考えられます。
そういったものを受け止めるためには心の広さが欠かせません。
炭治郎の大きな心は、長男という立場が作り上げていきました。
父と過ごした時間
長男である炭治郎は他の兄弟より父親と一緒にいた時間が長かった。
炭治郎の穏やかな性格や家族の様子から、父親の人柄も家族思いだったことが想像できます。