エヴァンにとって音楽をどういう形で表現するか?とか演奏会の意義とかは後付けでしかありません。

彼の中にあったのはあくまでも音の導きと両親との再会であって、演奏会はその為の通過点です

だからこそ彼にとっては演奏場所よりも演奏の中身や来てくれる人が大切なのではないでしょうか。

魂の引き寄せ

魂のトリセツ あなたの中に眠る不思議な力

そしてこれらを大袈裟にいってしまえば、宇宙法則のレベルで魂の引き寄せがあったからでしょう。

エヴァンもルイスもライラもまるで演奏会というゾーンに引き寄せられるように向かいました。

これは彼らの魂が潜在意識の部分において強くそれを望み引き合っているからです。

「思考は現実化する」といいますが、正確には潜在意識が現実を引き寄せているのではないでしょうか。

顕在意識の思考は嘘をつきますが、潜在意識で感じたことは正直でそれが現実を形作ります。

スピリチュアルの領域ですが、音の導きで動く一家ですからこの位ぶっ飛んでいても違和感はありません。

両親と再会できたのか?

池内家の宝石: ~十八年目の母と娘~

さて、エヴァンは演奏会への出場を決意しますが、そこに何と両親のライラとルイスもやって来ます。

果たしてエヴァンはこの両親との再会は出来たのでしょうか?

両親のことも掘り下げながらじっくり読み解いていきましょう。

再会は果たした

結論からいえば、再会自体はきっちりラストシーンで果たされました

エヴァンの元へやって来た両親に振り返り、見せた満面の笑みがそれを物語っています。

ただ、あくまでも切り返しショットであり三人一緒に映ってないという見せ方が絶妙です。

このカットで締めくくることで、再会を果たした一家がどうなったか解釈の余地が生まれます。

きっとずっと会えなかった日々を埋めるべく家族へ戻ったことでしょう。

偽名を使った再会

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実はこのシーンの前に一度エヴァンとライラは再会を果たしています。

この時はエヴァンが「オーガスト」という偽名を使っていたのでお互い家族の面識はないままでした。

普通であればこのシーンでエヴァンとライラが感動の再会を果たしてもおかしくはありません。

しかしもし仮にそうしていたとすれば、本作は途端に凡作へと成り下がっていたでしょう。

何故ならばこの時点でのエヴァンはまだ音楽家として結果を出しているわけではないからです。

中途半端な状態の再会を避ける意味を込めて、このシーンでは偽名を用いていたのでしょう。

本心と向き合うこと

「本心がわからない」ときに読む本

再会の伏線になっているのがライラの父が生き別れの息子が居ることをカミングアウトしたことです。

大きく物語は動き始め、ライラはチェロと向き合いルイスも再び音楽家としての道へ戻りました。

しかし再会までの道のりは遠く、この間エヴァンも両親も自分の音楽と向き合います。

同時にそれは音楽を通じてそれぞれが本心と向き合い自由意志で生きることを志向した瞬間でしょう。

両親との再会はエヴァンだけじゃなくて両親自身が一番それを望んだからこそ実現したのです。

ラストシーンの意味

ここまででエヴァンと両親について大方語ってきましたが、ではラストシーンの意味は何でしょうか?

エヴァンと両親の再会以外の視点からも是非読み解いていきます。

音楽家は演奏で表現する

17歳の女子高生が1年半で音大に現役合格してプロの演奏家になりました。

まずラストシーンで大々的に描かれている演奏会のシーンでは両親とエヴァンは言葉を交わしていません。

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