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2010年公開の『君に届け』は、集英社の「別冊マーガレット」で連載された椎名軽穂のマンガを元に制作された映画です。
貞子と呼ばれつつも純粋な心を持っている爽子、そして真逆の世界を生きる風早の心温まるラブストーリーが話題となりました。
なぜ爽子は大好きな風早の告白を断ったのでしょう。
そして風早がサッカーボールを蹴らせた理由や、爽子がくるみを庇ったわけを深く考察していきます。
風早の告白を断った理由
劇中で風早翔太は黒沼爽子にストレートにアプローチをしています。
爽子の気持ちは少々伝わりにくいですが、彼女もまた風早のことを好いていたはずです。
ではなぜ、爽子は風早の告白を断ってしまったのでしょう。
風早に悪いと思った
多部未華子演じる爽子は決して暗くはありませんが、自虐的な部分を持っている女の子です。
風早から告白に対してもこの自虐的な部分が出てしまったのではないでしょうか。
自分と付き合うと株落とすから
引用:君に届け/配給会社:東宝
あやねや千鶴たちとのいざこざのシーンで、爽子は友達の為に距離を置こうとしていました。
大好きな風早だったからこそ、迷惑をかけたくないと思ったのでしょう。
一緒にいたいけれど風早の評判を落としたくない、だから付き合うことは出来ない…。
爽子の純粋な優しさが伝わるシーンです。
付き合うのが不安だった
大好きなのに、付き合うのなんて不安で…
引用:君に届け/配給会社:東宝
爽子は夏菜演じるあやねに上記のように告げています。
高校に入るまで友達とまともに付き合ってこなかった爽子は、男の子と付き合うことに対して喜びよりも不安の方が大きかったのでしょう。
このまま友達でいれば、ずっと一緒にいれる。
でも付き合ったら嫌われてしまうかもしれない、そんな思いもあったのかもしれません。
人付き合いが極端に苦手な爽子なだけに、男の子と向き合って付き合うのは不安が大きいはずです。
せっかく出来た大切な友達だから、ずっと関係性を大切にしていきたいと感じていたのでしょう。
嬉しすぎてパニックになった
爽子は恋に関してとても鈍感で、風早に龍とのことを聞かれた時も下記のようにトンチンカンな答えを口にしています。
好きです。でも特別というか、クラスメイトとしてっていうか…。
引用:君に届け/配給会社:東宝
爽子にとっての風早は、やっと仲良くなれた友達であり自分もああなりたいという憧れの存在だったのです。
彼女は憧れと恋が結びついていなかったのでしょう。
通常なら自分に気があるかも知れない、となんとなく気がつくものですが、爽子は告白されるまで風早の気持ちに気づいていません。