「もういい加減にしてほしい」というのが子供の本心でしょうか。
ニモとマーリンの気持ちには、すれ違いが生じていました。
旅を通して変わったニモ
ニモはこれまでに見たことのない世界に、放りだされますが マーリンと離れた時間が彼の心に「愛」を自覚させました。
父子の関係はどのように変化したのでしょう。
マーリンの「愛」を噛みしめた
マーリンはニモに何度も下記のことを告げています。
外の海は危険だ
引用:ファインディング・ニモ/配給会社:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
危険といわれても子供は覗いてみたくなるものです。
ニモは不本意でしたが人間に捕まり、新しい世界に飛び込みました。
おそらく当初は不安の他に冒険という名のワクワク感も感じていたはずです。
グレートバリアリーフのサンゴ礁では味わえない経験は、ニモに大きな刺激を与えたでしょう。
しかし、家に帰りたいという思いは当然出てきます。
ニモにとって家とは父親であるマーリンそのものではないでしょうか。
いつも側にいて、うんざりしていた父親ですが離れてみてマーリンの深い愛を噛みしめたことでしょう。
自分にも出来るという自信がついた
父親であるマーリンは、ニモには何も出来ないと決めつけていました。
もしかしたらニモも、心のどこかで自分は普通の子のように出来ないのかもしれない、と感じていたかもしれません。
しかしマーリンと離れ、様々な困難を乗り越えたニモは自分に自信がついたことでしょう。
タンク・ギャングたちとの出会いは、親以外の人たちが子供を成長させることを示唆しています。
親がずっと側にいては子供は成長出来ないのかもしれません。
自分は何でも出来る、と知ったニモは意味もなくマーリンに反発することはなくなるでしょう。
旅を通して変わったマーリン
劇中のマーリンの旅は、親として超えていく幾多の試練を示しているのではないでしょうか。
過保護なマーリンは旅の中でどう変わったのでしょう。
子供を信じることが出来た
マーリンはニモを何もできない子供だと思っていました。
しかし結果的に自分の元に自力で戻ってきたニモの姿を見て、子供の成長を感じたはずです。
と同時に、ニモの可能性を抑えつけてきたことを反省したかもしれません。
子供になにも起きないようにしたら、子供はなにもできないわ
引用:ファインディング・ニモ/配給会社:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
短期記憶障害を持つドリーの言葉ですが、とても深い言葉です。
ネタバレになりますが、ドリーのこの言葉の意味は続編の「ファインディング・ドリー」で明かされています。
実はドリーの両親は障害を持つドリーを特別扱いせずに何でも出来るように育てていたのです。
自身の経験から出た重い言葉なのでしょう。
子供は親が見守るもの
マーリンがニモを取り返す旅から学んだことは、子供への接し方です。