更に春は頭がよく、自分が出ていけば兄に居場所が出来るということを知っていたのかもしれません。
いずれにしても、自分が大切な人から遠ざけられた経験です。
また優山の誕生日会で下記の言葉をかけられていました。
メキシコ湾、君ならきっと興味持つと思う
引用:となりの怪物くん/配給会社:東宝
この誘いがあったからこそ、彼の行き先はメキシコになったのです。
雫の言葉が引き金になった
春さえいなければ…。
引用:となりの怪物くん/配給会社:東宝
かつて優山がいったセリフを、雫は心せずも口にしてしまいます。
自分が手に出来ないものを、ないがしろにしている春に嫉妬して出た言葉ですが、春にとっては自分を否定する言葉だったのです。
春は自分と一緒にいてくれると思っていた雫にまで捨てられてしまった、と感じたのではないでしょうか。
どいつもこいつも俺を遠ざけようとする、なら俺も遠ざかろうって。
引用:となりの怪物くん/配給会社:東宝
上記の春のセリフが、全ての答えです。
彼は、自暴自棄になったといえるでしょう。
神童といわれていた彼ですが、まだ幼さの残る高校生であることが伺えます。
もし彼がもっと向き合って話し合うことが出来る人物だったなら、雫の側から離れることはなかったのかもしれません。
魔法が解けた瞬間だった
かつて叔母さんから幸せになる魔法をかけてもらった春ですが、その魔法が壊れたことが原因ともいえます。
雫という女の子に出会い、頑張って周囲との絆も作った春。
叔母さんのかけた魔法は雫と出会うためのものだったはずです。
しかし、雫から拒絶されたことでその魔法は消えてしまった…。
頑張ることにもう疲れた、と感じたのかもしれません。
春がメキシコで過ごした理由
いわば勢いで日本を飛び出した春ですが、なぜすぐに戻ってこなかったのでしょう。
春は何を考え日々を過ごしたのか、詳しく語られなかった裏側を探っていきます。
みっちゃんの母親は優秀な研究者
劇中では詳しく描かれていませんでしたが、みっちゃんの母親は優れた研究者です。
叔母さんを慕う春も研究が好きだったと考察出来ます。
まして春の頭脳は特別な優秀さを誇るものなので、未知なる知識を得ることは楽しかったでしょう。
学校の勉強は、簡単すぎて春にはつまらなかったのかもしれません。
研究者たちの中に入り、難問を解くことに喜びを感じていたのです。
どうでもいい
まあ、どうでもいいか。
帰らなくても。
引用:となりの怪物くん/配給会社:東宝
劇中で彼は上記の言葉を口にしていました。
春は、自分が必要とされていないと思い込み飛び出してきたので、投げやりな気持ちになっていたのでしょう。
自分が帰っても居場所がないと思い込んでいたはずです。
帰ってもまた一人だし帰らなくてもいい、と思っていたのではないでしょうか。