劇中では2人が、AVという世界に足を踏み入れるまでの流れがごく自然に描かれています。
誰にでも起こりうる、ふとした心の傷がAV女優への扉を開けてしまうのです。
綾乃の理由
劇中、綾乃は美人な妹と自分を比較し下記のセリフを口にしました。
私だけブスなんだよね
母親にも似ていないし、妹は美人だし…
引用:最低/配給会社:KADOKAWA
家族の中で劣等感を感じていたのかもしれません。
おそらく美人の妹と比較されてきたのでしょう。
そんな中AV男優からスカウトされたのではないでしょうか、彼と関係をもったことで業界への一歩を踏み出したといえます。
何でもない自分、求められない自分にとってAVは皆が求めてくれる心地いい場所だと思ったのかもしれません。
そして実際に綾乃にとっては、AV業界こそ自分が求めていた場所だったのです。
とりあえずなりたいものになってる
引用:最低/配給会社:KADOKAWA
綾乃はAV業界の中に自分の居場所を見つけた女性だと考察出来ます。
美穂の理由
美穂は夫から求められないこと、子供が欲しいのに相手にされないことに不満を持っています。
そんな夫である健太がAVを観ていたことが、事務所に応募したきっかけでしょう。
AV女優になれば夫の求めるものがわかるかもしれない、夫の気が引けるかもしれない、そう思ったのではないでしょうか。
美穂と健太はどうなった?
夫婦のその後は描かれておらず、観る者のとらえ方によって結末は大きく異なる部分です。
美穂がAVに出演したことを知った時、健太は自分自身をせめているようにも観えました。
妻にそんなことをさせてしまった自分が嫌になっていたのでしょう。
健太は自分中心の考え方をする男性です。
おそらく夫婦関係を続けても2人の関係は修復しないのではないでしょうか。
それをしっかり認識しているのは美穂の方です。
ちょっと疲れた
引用:最低/配給会社:KADOKAWA
美穂は最後にあやこと共に横になりますが、このセリフは自分の人生に向けた言葉なのでしょう。
その後、美穂は健太と距離を置いたとも考えられます。
あやこの言葉にうなずいた理由
美穂は突然現れたあやこに対して頷き、挨拶を交わしています。
彼女はなぜあやこの登場に冷静に頷くことが出来たのでしょう。
あやこの存在を知っていた
美穂も姉の美沙もあやこの存在を知っています。
一度だけ紹介されたことがあるの、あなたのお母さん
引用:最低/配給会社:KADOKAWA
上記の美穂のセリフからあやこの存在を既に知っていることが伺えます。
実際にあやこはお腹の中にいた訳ですが、名前を聞いてピンと来たのでしょう。